2023年(令和5年) 10月5日(木)付紙面より
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鶴岡市の長沼地区で「マコモダケ」の収穫が始まった。
東南アジア原産の「マコモダケ」はイネ科の多年草。古くからベトナムやタイ、カンボジアなどで茎の部分を食用にしてきた。日本では2003年ごろ三重県菰野町で栽培が始まり、国内最大の生産量を誇る。カリウムや繊維質が豊富で健康野菜としても知られる。茎の部分をスライスして油炒めや天ぷらにしてもおいしい。
長沼地区では04年に地域の特産品にしようと「長沼マコモタケ部会」(板垣久喜代表、会員5人)を組織して栽培を始めた。例年5月の大型連休に株を植え9月中旬に収穫する。今年は猛暑の影響で2週間ほど遅れた。
部会員の一人・富樫徹さん(66)方のほ場では3日、根元の茎が膨らんだものを選んで刈り取る作業を進めた。板垣代表(76)は「栽培面積は部会全体で25アールほどと小さいが、ようやく(マコモダケの)認知度が上がってきた。個人的にはフライパンに少なめの油を引き塩コショウで炒めるのが好き。多くの人に長沼産のマコモダケを食べてほしい」と話していた。
収穫は今月中旬まで。近くの長沼温泉「ぽっぽの湯」産直コーナーで販売するほか、鶴岡市のイタリア料理店や湯田川温泉旅館、八百屋などに出す。