2023年(令和5年) 10月17日(火)付紙面より
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プロ棋士2人を講師に招いた日本棋院鶴岡支部(酒井忠久支部長)の囲碁教室が14、15の両日、鶴岡市大宝寺町の「囲碁サロン鶴岡」で開かれ、愛好家たちがプロの対局を通して棋力を磨いた。
日本棋院東京本院所属の山形市在住でフィンランド出身のアンティ・トルマネン初段(34)と、女流棋士の五藤眞奈初段(21)が講師を務め、同時に8人と対局する「8面打ち」の指導などを行った。
初日の14日は支部の会員ら中学生から80代までの約30人が参加。酒井支部長の歓迎のあいさつに続き、2人が黒石と白石に分かれて、今年2月に行われた庄内地域のアマチュア囲碁界最高位を決める荘内日報社主催「第64期庄内本因坊戦」決勝戦の大判解説を行い、序盤の布石から難解な局面での攻防について丁寧に解説し、参加者がうなずきながら聞き入っていた。
8面打ちで2人は、各碁盤を回り支部会員と対局。「いい手ですね」「ここに置くと、どうしますか」などと語り掛けながら、指導していた。序盤の布石を学びたいと対局に参加したアマ5段の酒田三中2年、河井奏人さん(13)は「やっぱりプロの方の置き方は違う。一つ一つの石の価値が違い、勉強になった」と話した。プロ棋士2人は、15日に行われた同支部の秋季囲碁大会でも希望者を対象にした指導対局を行った。
同支部の6月末の会員数は122人で、日本棋院の全国の461支部のうち三重支部(275人)、横浜栄支部(193人)に次いで3位。同棋院には支部会員数上位10位の支部への棋士派遣報奨制度があり、今回の鶴岡支部への派遣が実現した。