2023年(令和5年) 10月19日(木)付紙面より
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庄内地方を代表する秋の味覚「庄内柿」の出発式が17日、鶴岡市羽黒町荒川のJA庄内たがわ中部選果場で行われ、大消費地の北海道へ向け出荷された。
同JAによると、今年の作柄は春の開花期以降は順調に生育したものの夏の高温と少雨の影響で「日焼け果」が多発し、同JAの集荷見込みは豊作だった前年より500トン減の1900トンとなっている。着色はやや遅れ気味だが、果実の大きさと果重は平年並みで、果肉の充実もしっかりとしており、品質は良好という。
集荷は今月6日に始まり、早生品種の刀根早生は今月下旬、主力の平核無(ひらたねなし)は11月上旬に出荷のピークを迎える。収穫後、3日半ほどの脱渋処理を行い、出荷される。
出発式には同JAやJA全農山形園芸部、県や市の関係者約15人が出席。JA庄内たがわの海藤喜久男組合長が「厳しい気象環境の中、生産者の適切な管理で出発式を迎えることができた。愛情込めて育てられた秋の味覚を多くの人から楽しんでもらいたい」、同JA庄内柿生産組織連絡協議会の遠藤幸男会長(鶴岡市黒川)は「十分な甘みのある庄内柿が安全に消費者へ届けられることを願う」とそれぞれあいさつした。
テープカットの後、刀根早生と石橋早生合わせて1200ケース(1ケース7・5キロ)を積み込んだ鉄道コンテナ2基を載せた大型トラックが出発。JR貨物で北海道に輸送される。同JAの庄内柿は7割ほどが北海道に出荷され、首都圏・関東方面にも届けられる。