2023年(令和5年) 10月20日(金)付紙面より
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酒田市の酒田東高校(齋藤一志校長、生徒465人)で2年生の課題研究中間発表会が18日、同校で行われ、生徒たちがこれまでの研究活動の成果を披露した。
同校では、1年次後期に自らが2年次に取り組む研究テーマを設定。課題研究の時間で学びを深めている。同校は2021年度から5カ年、将来の国際的な科学技術人材の育成を図るため、理数系教育に重点を置いた研究開発を行う高校「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の指定を文部科学省から受けている。
中間発表会は来年2月に開かれる研究発表の総仕上げを前に、生徒たちがこれまでに取り組んできた研究活動の成果を発表し、プレゼンテーション能力の向上を図ろうと毎年この時期に開いている。
この日は2年生143人が50テーマで発表。生徒たちは研究結果をまとめたポスターを示しながら、質疑を含め8分程度で発表。1、3年生や教職員らが発表を聴講して回り、活発に質問していた。
このうち、「酒田に映画館がほしい!」と題して発表したグループは「酒田にはかつて『世界一の映画館』といわれたグリーンハウスなどがあったが、19年を最後になくなってしまった。もし酒田に映画館があったら地域活性化につながるのでは」と問題提起。「和モダンをコンセプトに酒田の工芸品を取り入れ、差別化を図った映画館ができれば、県内外からも集客が見込める」と指摘した。
また、人工オーロラ作りに取り組んだグループは強力な磁石を地球に見立てて真空ポットに入れ、1万ボルトの電源装置を組み入れた実験装置を作製。「紫色の光は確認できたが、装置内の真空度が低く、それ以外の色が確認できなかった。今後は装置内の主成分を酸素にして緑色のオーロラを再現したい」などと話していた。