2023年(令和5年) 10月28日(土)付紙面より
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三川中学校の2年生が手掛けた粘土細工の和菓子を「本物」にして来月4日、「みかわ秋まつり」会場の町体育館で販売する。生徒の作品はこの後、3人の菓子職人がもち米などを使って食べられる状態に仕上げる。遠州屋(鶴岡市本町三丁目)の齋藤侑さん(25)は「昨年もそうだったが生徒の作品は完成度が高くて感心する。イメージと思いがしっかり伝わるよう心掛けたい」と語った。
「作品を本物にして三川中生徒の成果を多くの人に見てもらおう」と町観光協会ら関係者が昨年「本物プロジェクト」を立ち上げてスタートした。今回も2年生72人が4月から美術の時間で構想を練ったりデザインを考え、制作に取り組んできた。全85点の中から「おかしなおかしやさん」(鶴岡市宝田二丁目)を主宰する後藤麻利恵さんと遠州屋の齋藤さん、今年から新たに「創作野菓晶芯道(のかしょうじんどう)」(庄内町)の佐藤あゆ子さんの3人が審査し7作品を選んだ。
作品は上野菜々子さんの「菜の花むすめ」や本間優里花さんの「鳥海山の春」をイメージしたものなど力作ぞろい。菓子職人が練り切り、寒天、もち米、そば粉などを材料に1作品30個(計210個)を本物にする。
生徒たちは「自分の作品が候補に選ばれてうれしい。どんなふうになるか早く見てみたい」と目を輝かせた。
後藤さんは「今年も作品を絞り込むのが本当に難しかった。生徒たちの発想と感性を見習いたいほど。これから頑張って和菓子作りに向かいたい」と語った。
本物の和菓子は1個350円(税込み)。4日午前10時から販売する。なくなり次第終了となる。会場では7点を除く三川中の2年生の作品77点も展示する。