2023年(令和5年) 11月3日(金)付紙面より
ツイート
鶴岡警察署(塚本高弘署長)は31日、道に迷った80代の女性を助けた鶴岡市柳久瀬、新聞配達員、難波一男さん(78)に感謝状を贈った。
難波さんは10月16日午前4時ごろ、鶴岡市羽黒町小増川で傘を差して歩いている高齢女性を不思議に思い、声をかけたところ「暗くて行き先が分からなくなった。自宅に電話をかけてほしい」と頼まれた。番号を聞いて女性の夫に連絡がつき、配達中の車に乗せて自宅近くの待ち合わせ場所まで送り届けた。
女性は認知症の傾向があり前日の15日午後7時過ぎに自宅を出たまま行方が分からなくなっていた。女性は「買い物に行こうとしたら暗くて道に迷った。途中、側溝に落ちてなかなか出ることができなかった」と状況を話したという。当時は雨が降り体温の低下や暗い夜道で交通事故が心配されたが、難波さんの機転と思いやりで女性が救われた。
この日、塚本署長から感謝状を受けた難波さんは「18年間、同じエリアで新聞配達をしているが、見かけない人で気にかけたことが結果的に功を奏したと思う。人助けにつながって良かった」と話した。
塚本署長は「当時は暗くて雨が降っている状況。服はぬれ、万が一ということも考えられた。難波さんには高齢女性を救っていただき深く感謝したい」とお礼の言葉を述べた。