2023年(令和5年) 11月3日(金)付紙面より
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鶴岡市立加茂水族館(奥泉和也館長)の淡水魚コーナーに、加茂水産高校の生徒が手掛けたオリジナル水槽がお目見えした。庄内平野の水路にすむメダカや羽黒山をモチーフにした2つの水槽を演出。県外の来館者に「庄内」をPRしている。
加茂水族館と加茂水産高校が行っている「コラボ水槽企画」。水高生の発想を反映させようと2010年に始めた。毎年、生徒同士がテーマを設定し、展示内容を工夫している。
今回のテーマは「庄内平野の田んぼ」と「出羽三山」。一つ目の水槽には生徒たちが赤川水系から捕獲したキタノメダカやトウヨシノボリ、ジュズカケハゼといった淡水魚を入れ「あぜ道の水路」を表現した。もう一つはレゴブロックを使って出羽三山神社の大鳥居と国の天然記念物・爺杉、羽黒山国宝五重塔を配置。学校の授業で育てた庄内金魚など約20匹を泳がせ、楽しく鑑賞できるようにした。
生徒たちは「加茂水族館には全国から多くの観光客が訪れるので、その人たちに『庄内を知ってほしい』というメッセージを込めた。立ち止まって見てもらえればうれしい」と話した。
水槽には、庄内町(旧余目町)生まれで寒さに強い庄内金魚の特色や絶滅危惧2類(VU)に指定されているキタノメダカを紹介した説明板も添えた。
「コラボ水槽」を管理している加茂水族館飼育課の廣瀬南帆さん(36)は「庄内をアピールしたいという気持ちが伝わってくる。生徒たちのアイデアにあふれた水槽を楽しんでほしい」と語った。しばらくの間、展示している。