2023年(令和5年) 11月5日(日)付紙面より
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庄内町余目出身の女子プロレスラー、佐藤綾子選手(37)の凱旋(がいせん)興行「ワールド女子プロレス・ディアナ庄内大会」が3日、同町総合体育館で行われた。昨年6月以来の“凱旋”となった佐藤選手はタッグ戦2試合に登場し、いずれも勝利を収めて集まった観客から大きな拍手が送られた。
佐藤選手は余目中学校を卒業後し2001年、全日本女子プロレス(全女、解散)に入門した。11年に全女の先輩で同郷の井上京子選手(南陽市出身)が社長を務めるディアナの旗揚げに参加。約6年の育児休業を経て17年6月、ジャガー横田戦で復帰した。現在は「戦う3児の母」としてリングに上がり、同団体が管理するWWWD認定シングル王座の経歴もある。
この日は町内外から大勢の観客が訪れ、ほぼ満員の入り。WWWD認定世界タッグ王座次期挑戦者決定トーナメントの準決勝、決勝など、山形市を拠点に活動するプロレスリングDEWAによる男子1試合を含め計6試合が組まれた。
佐藤選手は、同トーナメントに中森華子選手とタッグチーム「綾華」を組みエントリー。第1試合で行われた準決勝で、本間多恵子、尾崎妹加組に勝利。メインイベントは、同じく準決勝を勝ち上がった梅咲遥、高瀬みゆき両選手によるタッグチーム「ルミナス」との決勝。相手の打点の高いドロップキック、力強いフットスタンプ、固め技など苦戦を強いられた佐藤選手だったが、最後は羽交い絞めの状態から後ろにそり投げる得意のフルネルソンスープレックスホールドで高瀬選手をマットに沈め、井上京子・井上貴子組が持つタッグ王座への挑戦権を獲得した。
試合後、富樫透庄内町長から挑戦権証、町内産米を受け取った佐藤選手は「王座挑戦が決まった。試合を通し女子プロレス界を盛り上げていきたい」と感涙し、「素晴らしい仲間と共に今年も古里に戻ってくることができてうれしい。継続は力。来年も戻ってきたい」とマイクパフォーマンスを披露し、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。