2023年(令和5年) 11月21日(火)付紙面より
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庄内地域への冬の誘客強化を図る「庄内“冬”の観光キャンペーン『アナタへおくる冬ものがたり』」開幕セレモニーが19日、JR鶴岡駅ホームで行われた。新潟―酒田間を走るJR東日本の臨時快速列車「海里」が鶴岡駅に停車する間、庄内地域の観光団体関係者などが乗客に地酒を振る舞い、勇壮な羽黒太鼓で歓迎した。
同キャンペーンは、庄内の冬の風物詩・寒ダラ関連のイベントや新酒を広くPRしようと庄内観光コンベンション協会(会長・皆川治鶴岡市長)が12月1日から実施。期間中、寒鱈まつりをはじめ、庄内各地で繰り広げられる冬の味覚イベントを紹介する。
開幕セレモニーには各市町の寒鱈まつり実行委員会関係者ら30人余りが出席。午後3時26分、「海里」の鶴岡駅到着に合わせ勇壮な羽黒太鼓がホームに響き、歓迎ムードを盛り上げた。
30分間の停車時間を利用しホームに降り立った乗客へ、4種の地酒や地元産和ナシジュースが振る舞われると乗客は驚きながらも笑顔で試飲した。ホームには酒田市公認マスコットキャラクターの「あののん」や羽黒山伏、庄内地域の観光PRに取り組んでいる三川町の菜の花むすめなどが並び、乗客がスマートフォンなどで一緒に写真を撮るなど人気を集めた。
「冬ものがたり」キャンペーンの成功を願って鏡開きも行われ、乗客たちへ地酒とともにキャンペーンの小冊子や冬の庄内スポットガイドなどが配布された。友人同士で列車旅を楽しんでいた新潟市の40代と60代の女性は「こんなに歓迎してくれてありがたい。ゆるキャラ(あののん)がかわいくて癒やされる。太鼓もこんなに近くで聴いたことがないので迫力があり最高だった」と話していた。
来年4~6月にはJR東日本が3カ月にわたって展開する「山形県春の観光キャンペーン」が控えている。今回の「冬ものがたり」は、6年ぶりの県単独観光キャンペーンや来年7月31日のJR羽越本線全線開通100周年につなげる取り組みと位置付け、今後も観光関連団体や鉄路、空路などが一体となった観光誘致活動を展開するという。