2023年(令和5年) 11月25日(土)付紙面より
ツイート
鶴岡市黒川の春日神社で23日、農作物の収穫に感謝する新嘗(にいなめ)祭が行われ、500年以上にわたり地区住民によって守り伝えられてきた伝統芸能「黒川能」(国指定重要無形民俗文化財)が奉納上演された。また、今回初の試みとして新嘗祭に合わせ、秋祭り「玄灯の夜」を25日まで3日間実施。23日は同神社周辺などで縁日が開かれ、大勢の家族連れでにぎわった。
新嘗祭は農作物の収穫に感謝するお祭り。社殿内で巫女(みこ)舞や玉串奉納などの神事が執り行われた後、黒川能の能二番、狂言一番が奉納上演される。今年は上座が能「賀茂」と狂言「附子」、下座が能「箙」を神社内の舞台で上演した。
厳かな雰囲気の中、笛や鼓の音が響く舞台では、能太夫と演者たちが舞と謡を繰り広げ、周りを囲むように座った観客たちは“幽玄の世界”に目を奪われていた。
また、縁日は午前10時にスタート。春日神社の境内には当てものやチョコバナナづくり体験、ポップコーン、餅、焼き鳥などの屋台がずらりと並び、親子連れの人気を集めていた。
「玄灯の夜」24日夜は、画家でアートプロデューサーの鈴木掌(つかさ)さん(37)が音楽に合わせて絵を描くライブペイント。25日は午後5時から、黒川能上演イベント「玄灯の舞」が春日神社で行われる。