2023年(令和5年) 11月29日(水)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡まちなかキネマで上映された作品の主演俳優が地元高校生らと交流するコラボイベントが23日、市社会福祉協議会本部とまちキネを会場に行われた。
まちキネや隣接する山王商店街などをフィールドに、多彩な講座やワークショップを実施し、市民の学びや交流の場に活用する「山王キネまち大学」のうち、社会福祉協議会が担当する「映画と福祉のコラボ事業」の一つ。本年度予定した4つのイベントの最終回。18日から24日まで上映された映画『僕が君の耳になる』に主演した俳優でダンサーの梶本瑞希さんを招き、鶴岡中央高校の有志が一緒にダンスを楽しんだり、トークショーのスタッフなどを担当した。
映画は、ボーカル&手話パフォーマンスグループ「HANDSIGN」が2017年にリリースした同名楽曲が原案のラブストーリーで、耳が不自由な女性と健聴男性の実話をもとにしている。主演の梶本さんは大阪府出身。先天性の重度難聴だが、3歳から始めたダンスで、21年8月に開催された東京五輪パラリンピックの開会式でもパフォーマンスを披露するなど活躍している。
イベントには中央高の社会福祉系列で手話を習っていたり、ダンスが好きな生徒ら8人が参加。梶本さんと一緒に踊ったり、映画上映やトークショーの際のアナウンスや案内スタッフとして運営に一役買った。
ダンス交流では、梶本さんが所属するダンス集団「DIVERz」のメンバーで、鶴岡市を中心に Kickin, Dance Famを主宰する菊地将晃さんの指導で、梶本さんと共にストレッチをしたりステップを踏んだりして体をほぐした後、振り付けを一つ一つ確認しながらマスターしていた。2年の秋葉詩瑛さんは「梶本さんと一緒に踊れて楽しかった。もっとダンスがうまくなりたいと思った」と、障害のあるなしにかかわらず気持ちが一つになれるダンスで障害者への理解を深めていた。