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2023年(令和5年) 12月1日(金)付紙面より

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地域産資源を活用 庄内スマート・テロワール豊穣感謝祭 実践例紹介や料理試食会も

 地域内で食料自給圏をつくり、農村活性化を目指す「庄内スマート・テロワール」の豊穣(ほうじょう)感謝祭が29日、鶴岡市のグランドエル・サンで開かれ、成果報告や地域産資源を活用した料理の試食会が行われた。

 「スマート・テロワール」(ST)とは、食料の生産から加工、販売、消費までの全てを地域内で完結できる農村経済圏のこと。庄内地域での実現を目指し、山形大農学部(村山秀樹学部長)などでつくる「庄内スマート・テロワール構築協議会」、山形大学アグリフードシステム先端研究センターが研究活動を展開し、ビジネスモデルの構築を探っている。今回の感謝祭には生産者など関係者約100人が出席し、意見交換を行った。

 第1部のシンポジウムでは「地域産飼料資源のサプライチェーン構築に向けた取り組み」をテーマに、同学部教授らが研究成果、県内における取組状況・課題などを講演形式で発表した。農業ジャーナリストの浅川芳裕さん(山口県)は、「ST構想を活用した農業戦略とは」と題し、山口市における飼料用トウモロコシ栽培の実践例を紹介。浅川さんは「現在の食ニーズに対し稲作は飽和傾向。小麦や飼料用穀物など畑作への転換・輪作のポテンシャルが高くなってきており、STの追い風となっている」と説明し、「新たな農畜産物生産は新しい食文化となり産業を振興させる。イベントなど集客プロモーションを通し、オール地域産という安心・安全な食を提供、周知することが地域のにぎわい創成につながる」と語った。

 第2部の試食会では小麦粉、みそ、納豆、豚肉など“庄内スマテロ”産素材を使ったピザやパスタ、パン、食肉加工品が振る舞われた。中でも酒田ラーメン「花鳥風月」と限定コラボしたメイン料理「まるごと庄内スマテロ味噌ラーメン」は、ブース前に行列ができるなど好評を博していた。

法被姿で料理を振る舞う山大生
法被姿で料理を振る舞う山大生

庄内スマテロ産素材をふんだんに使ったみそラーメン
庄内スマテロ産素材をふんだんに使ったみそラーメン



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