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2023年(令和5年) 12月1日(金)付紙面より

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サケの遡上最盛期 生態を学ぶ 遊佐小 水揚げ体験や人工ふ化採卵見学

 サケの溯上(そじょう)が最盛期を迎えた遊佐町直世(すぐせ)の箕輪鮭漁業生産組合採捕場に28日、遊佐小3年2組の25人が訪れ、牛渡(うしわたり)川を上ってきたサケの水揚げを体験したり、人工ふ化のための採卵作業を見学した。

 同川などの月光川水系は鮭の平年遡上数が10万匹を超え、本州ではトップクラスを誇る。しかし今季は不漁。同組合の佐藤仁組合長によると、これまでの溯上数は約6000匹で、平年の3分の1にとどまっている。ただここ数日はコンスタントに400~500匹が上がるようになり、ようやく活気付いてきたという。

 同校3年生たちはこの日、海からの貴重な恵みであるサケの生態などを学ぶため総合の時間を活用して訪問。牛渡川に設置された「うらい」と呼ばれる鉄製の柵に閉じ込められたサケを、たも網を使って水揚げした。

 採捕場が月光川河口から約1・5キロと近いため、体力をあまり消耗することなくさかのぼってきたサケは元気いっぱい。子どもたちは組合員らの助けを借り、やっとの思いで水揚げ。本間湊斗(みなと)さん(8)は「重くて大変だったけど、捕まえられてうれしかった」と話した。

 続いて採卵作業を見学。捕獲したばかりの雌サケの腹を鋭利な刃物で割き、鮮やかなオレンジ色の宝石のようなイクラがどっとあふれ出ると、子どもたちは歓声を上げた。

 佐藤組合長は質問に、ふ化した稚魚は北洋のベーリング海や遠くアラスカ湾まで回遊しながら成長し通常は4年後に帰ってくる、雌の腹には約3000粒の卵が入っているなどと答え、「最も多い日は3000匹も捕った。そういう時がまた来てほしい」と語った。

サケの採卵作業に子どもたちは目を輝かせた
サケの採卵作業に子どもたちは目を輝かせた

元気いっぱいに跳ね回るサケを組合員の手を借りて何とか水揚げした
元気いっぱいに跳ね回るサケを組合員の手を借りて何とか水揚げした



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