2023年(令和5年) 12月2日(土)付紙面より
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師走の訪れを告げる出羽三山神社(阿部良一宮司)の「松の勧進」が1日、鶴岡市の旧市内で始まった。大みそかから元日にかけて羽黒山頂で行われる勇壮な火祭り「松例祭」=国指定重要無形民俗文化財=の浄財を集める同神社の伝統行事。「ブォー、ブォー」とほら貝の音が市街地に響いた。
松例祭の主役を務める2人の松聖(まつひじり)が小聖と山伏を従えて家々を回り、無病息災や家内安全のお札を手渡す。今年の松聖の位上(いじょう)は小関雄一さん(66)=山伏名・智勇、先途(せんど)は神林只男さん(67)=同・聡賢。2人は9月24日の冬の峰入り「幣立祭(へいたてさい)」から松例祭まで100日修行に入り、人々の幸せを願う祈りをささげている。「松の勧進」は先月15日に手向地区を皮切りに始まり、例年師走の1日から旧市内を中心に行われる。
山伏を従えた一行はこの日午前8時過ぎに鶴岡市の山王日枝神社を出発。酒井家や荘内神社を訪問した。
松の勧進は今月11日まで。1日平均して約1500軒の家々を巡り松例祭に備える。