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2023年(令和5年) 6月6日(火)付紙面より

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勇壮からぐり山車 犬みこし にぎやかに 鶴岡市大山「犬祭り」 4年ぶりの行列 観客に笑顔

 庄内三大祭りの最後を飾る鶴岡市大山の「大山犬祭り」が5日、地区で行われた。高さ約5メートル、重さ約4トンのからぐり山車や「仮女房」が繰り出しJR大山駅前から椙尾神社まで練り歩いた。沿道には多くの見物客が詰めかけ「メッケ犬伝説」として地区に伝わる伝統の祭りを楽しんだ。

 2020年のコロナ禍以降、祭りのメインを彩るパレードを中止、または縮小してきたが大山自治会や大山観光協会、出羽商工会で組織する実行委員会が4年ぶりに通常の祭りに戻した。今年の頭屋は、上頭が菱津(頭主・佐藤嘉博菱津町内会長)、下頭は下川中(頭主・本間順二下川中住民会長)、大山頭は殿町(頭主・上田隆雄殿町町内会長)が務めた。

 パレードは午前11時半にJR大山駅を出発。「高館」と「尾浦」と呼ぶからぐり山車を中心に子どもたちの犬みこしや奴(やっこ)振りなど合わせて約700人がにぎやかに練り歩き祭りムードを盛り上げた。

 大通りには露店も軒を連ねて復活。沿道には幼児を連れた家族連れや「犬祭り」にあやかって愛犬を抱いた人たちの姿も多く見られた。

 パレードの見物客は「いい天気で最高のお祭り日和。子どもたちのはしゃぐ姿を見ているだけで明るい気持ちになる」と笑顔を見せていた。

 「大山犬祭り」は馬町に鎮座する椙尾神社(宮野直生宮司)の例大祭。その昔、村人を苦しめていた大蛇を「メッケ犬」が退治した伝説に由来する。

4年ぶりに通常のパレードコースで、からぐり山車や犬みこしが繰り出し祭りムードを盛り上げた
4年ぶりに通常のパレードコースで、からぐり山車や犬みこしが繰り出し祭りムードを盛り上げた


2023年(令和5年) 6月6日(火)付紙面より

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家康と忠次が歩んだ戦国時代 酒井家庄内入部400年「NEXT100」歴史講演会

 酒井家庄内入部400年(2022年)から、庄内の歴史と文化を次の100年につなげる「NEXT100」事業の歴史講演会が3日、鶴岡市中央公民館で開かれた。NHK大河ドラマ「どうする家康」で時代考証を担当する2人の研究者を講師に招き、徳川家康と庄内藩主酒井家の祖・忠次が生きた戦国時代について市民などが学んだ。

 酒井家庄内入部400年記念事業実行委員会(委員長・皆川治鶴岡市長)主催、致道博物館共催。鶴岡市民をはじめ周辺市町や内陸、東北各県、東京など首都圏、大阪府、京都府から合わせて約300人の歴史ファンが足を運んだ。講師は東洋大文学部非常勤講師の柴裕之さんと健康科学大特任教授の平山優さんが務めた。初めに柴さんが「家康と忠次―二人が歩んだ徳川家の戦国時代―」と題し講演。家康と忠次のルーツを解説するとともに、桶狭間の合戦後に三河国(現在の愛知県)を平定し織田信長と盟約を結んだ経緯を語った。

 柴さんは「家康を支え続けたのが忠次ら家臣団だった。特に忠次は家康の叔母を正妻に迎え、親類待遇を受けていた。背景には家康からの信頼の強さがうかがえる。三河平定後は徳川家の旗頭(軍事指揮官)として数多くの合戦や外交に臨んだ」と述べた。

 続いて平山さんが「家康VS武田信玄・勝頼―戦争と外交―」と題し、家康を最も苦しめた武田家との10年間に及ぶ戦いについて語った。家康にとって生涯最大の危機となった三方ケ原合戦について平山さんは「一時は三河国の3分の2を侵略した信玄に、家康は『侵攻を見過ごせば三河・遠江の武士たちは武田についてしまう』と考え、出陣せざるを得なかった。信玄の戦略は家康の本拠地・浜松城への補給や援軍を断つことだった」と解説。さらに信玄の跡を継いだ勝頼と織田・徳川連合軍が争った長篠の合戦などにも触れ、「10年に及ぶ武田家との争いは信玄との戦いが半年で勝頼とは9年半。勝頼こそが家康にとって最大のライバルだったと言える」と語った。

 講演後は「時代考証から見た家康と忠次」をテーマに、柴さんと平山さんが対談。事前に聴講者からアンケートを取った中で最も質問が多かった家康の正妻・築山殿と嫡男の信康によるクーデターについて、2人は「武田家も関わっていた可能性がある事件。武田派と織田派に分かれていた徳川家をまとめ、息子を守りたい一心で築山殿は家康に背いたのではないか」と話した。

聴講者からの質問をテーマに、徳川家の内乱などについて対談する柴さん(右)と平山さん
聴講者からの質問をテーマに、徳川家の内乱などについて対談する柴さん(右)と平山さん


2023年(令和5年) 6月6日(火)付紙面より

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往時のにぎわい創出 さかた北前朝市スタート 中通り商店街 大火で途絶えた朝市復活 11月まで第1日曜

 往時のにぎわいを―。酒田市の中通り商店街で4日朝、「さかた北前朝市」がスタートした。かつては盛んに行われていた「酒田の朝市」を復活させ、中心市街地のにぎわい創出につなげようと、実行委員会(高橋剛会長、事務局・元気インターナショナル)が企画し5年目の取り組み。農海産物、庄内地域の食材を使った加工品が並び、初回から大勢の市民が訪れて買い求めていた。今後は11月まで毎月第1日曜の朝に開催する。

 1976年に発生した酒田大火以前は、同市中町二丁目を南北に走る通称・柳小路周辺で朝市が盛んに行われ、大勢の市民でにぎわった。大火後に途絶えたため、この朝市を復活させて中心市街地のにぎわいにつなげようと、実行委員会が、同市の中町にぎわい協議会(会長・加藤聡酒田商工会議所会頭)と共に2019年から企画・運営。昨年までは新型コロナウイルス感染症対策として出入り口で検温と消毒を実施してきたが、感染法上の位置付けが引き下げられたことに伴って全廃した。

 この日は、中通り商店街の2ブロックを通行止めにし午前7時にスタート。新鮮な野菜、焼きたてのパン、菓子、レトルト商品などとともに、「『北前』をうたっているのに海産物がないのは違和感があった」(高橋会長)と導入した冷蔵移動販売車による魚介類の販売も。約20店舗がずらりと並んだ他、既存の13店舗も開店を早めて参加した。

 朝方までの雨も上がって時折日が差す中、訪れた市民は早速、店主と会話を楽しみながら品定め。中には早々に売り切れになる店もあるなど、出だしは好評だった。高橋会長は「5年目となり、事務局体制を一新した。品数を確保するなど出店のレベル向上を図りながら、『おもしろさ』を強化していきたい」と話した。

 今後、東北公益文科大学や市内高校の生徒・学生からも参加してもらい、子ども向けイベントなども企画するという。次回は7月2日午前7時から。問い合わせは元気インターナショナル=電0234(25)3100=へ。

初回からにぎわった「さかた北前朝市」=4日午前7時半ごろ
初回からにぎわった「さかた北前朝市」=4日午前7時半ごろ


2023年(令和5年) 6月6日(火)付紙面より

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生育順調 庄内ネットメロン JA鶴岡 ハウスもの初出荷式

 JA鶴岡(佐藤茂一組合長)のネットメロン初出荷式が5日、鶴岡市のJA鶴岡西郷選果場で行われた。ハウス栽培のアンデスメロン447ケース(約2・2トン)が関東や東北の市場に出荷された。

 同JA園芸特産課によると、今年はネットメロン専門部会の172人が111ヘクタールに作付けした。出荷は約55万ケース、販売総額は12億円を目指す。品種別の内訳はアンデス33万ケース、鶴姫(青肉)5万ケース、鶴姫レッド(赤肉)17万ケース。今年の出来は春先以降の天候に恵まれ、玉の肥大など生育は順調。初出荷のアンデスの糖度は16・5度と高かった。

 初出荷式には同JAなど関係者40人余りが出席。神事で安全輸送などを願った後、メロンを積んだトラックを送り出した。初出荷のアンデスを栽培した本間卓さん(47)=鶴岡市千安京田=は「生産者の真心が込められたメロンを多くの人に食べてもらいたい。肥料などの高騰で厳しい状況だが、コロナの影響も薄れてきており販売数の増加に期待したい」と話していた。

 同JAによると今月末にハウス栽培がピークを迎え、次第に地元の量販店にも流通するという。

庄内産ネットメロンが初出荷。今年も糖度は高く、出来は良好=JA鶴岡西郷選果場
庄内産ネットメロンが初出荷。今年も糖度は高く、出来は良好=JA鶴岡西郷選果場



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