2024年(令和6年) 1月24日(水)付紙面より
ツイート
自治体における住民と行政との接点(フロントヤード=窓口)の総合的な改革を通じ、「住民利便性の向上」「業務効率化」に向けたモデルの構築、その横展開を図ろうと、総務省が全国の自治体を対象に公募した「自治体フロントヤード改革プロジェクト」で、酒田市が提案した「ユーザー中心かつ効率的なフロントヤード改革事業」が採択された。同省が19日に発表したもので、市は「市民も喜び、職員にも優しい窓口の実現」に向けた取り組みを加速させる。
全国各地の自治体から応募があり同省は、人口規模別4部門とともに、「先駆けとなるようなフロントヤード改革に取り組むモデル」の計5部門に、12都道県の計12自治体を選定。1自治体当たり最大1億2000万円の財政支援を受け、モデルとなる事業を構築する。
市デジタル変革戦略室が示した事業概要図によると、市民と職員の両者にとって効率的な窓口の構築に向けて、▽来庁不要▽手続きがすぐ終わる▽窓口で迷わない▽窓口で書かない▽やるべき手続きが漏れない―の5項目をキーワードに改革を実施するという。
同室によると、同市では昨年9月末現在、249のオンライン申請が可能。自宅からのオンライン申請の推進、オンラインによる来庁予約の導入、コミュニティセンターなど公共施設への端末機器の配置などでより円滑な手続きの実現を図る方針。
これに合わせ、システム入力の自動化など職員による業務(バックヤード)の最適化に向け、BPR(Businessprocess・Reengineering=業務の見直し・再構築)の徹底も図り、来年度中のモデル実現を目指すという。