2024年(令和6年) 1月26日(金)付紙面より
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台湾・台中市の烏日国民中学(国中、13―15歳が集う日本の中学校相当)の生徒ら一行が、教育旅行として23日から3泊4日の日程で酒田市を訪れている。台中市からの教育旅行受け入れは先月に続き2回目。日程2日目の24日、一行は酒田市の東部中学校(赤塚枝美校長、生徒201人)を訪問し、交流会、授業参観・体験など通して相互に親交を深めた。
台中市をターゲットに観光プロモーションを積極展開してきた、酒田市の登録観光地域まちづくり法人「酒田DMO」(荒井朋之代表理事)が、先月に訪れた台中市の長億高級中学(高校相当)に引き続いて誘致した。一行は烏日国中1―3年生12人と夏梅娟校長ら教職員10人の計22人で、全行程は22日から5泊6日。翌23日に酒田入りし、午前中は東北公益文科大学生有志の案内で山居倉庫や山王くらぶ、さかた海鮮市場などを見学。午後からは「舞娘(まいこ)茶屋相馬樓」で酒田舞娘らから演舞指導を受けた。
2日目は、平田牧場「酒田京田ミートセンター」を見学した後、東部中へ。赤塚校長が学校概要を説明した後、美術室や音楽室など校内を視察した。
生徒会執行部が主催した交流会では、小松剛琉(たける)生徒会長(14)=2年=が「ようこそ東部中へ。皆さんの来校を心待ちにしていた。グローバル化が進む中、まずは近くの国の人と仲良くすることが大切と思う。互いの文化に理解を深めましょう」と一行を歓迎すると、烏日国中の生徒たちがリコーダーで「いのちの名前」「さんぽ」を演奏。東部中剣道部の阿部圭汰さん(14)=2年=と石川純瑠(すみる)さん(14)=同=が日頃の練習成果を生かして木刀を使った演武を披露した。
このほか、一行は給食を味わったり、英語と保健体育の授業に参加するなどした。「酒田は台中と似ている。雪がきれい」と話す烏日国中3年の李浚毅さん(15)は「剣道は初めて見た。日本に来ても必ず見られるとは限らず、貴重な体験。文化の違いを学ぶことができてうれしい。この交流が長く続けば」と続けた。
一行のうち生徒たちは酒田市教育委員会の呼び掛けに応じた市内の協力家族宅にホームステイ。26日までの間、市役所表敬訪問、八幡地域での雪山体験、平田地域での古民家・温泉体験などで見聞を広げる。