2024年(令和6年) 1月27日(土)付紙面より
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在ギニア日本国大使館の加藤隆一特命全権大使(59)を招いた交流会が25日、酒田市の泉小学校(齋藤太校長、児童289人)で開かれ、3年生が加藤大使のアフリカやギニアに関する話に耳を傾けた。
加藤大使は酒田市出身。大学卒業後、国際協力機構(JICA)の前身である国際協力事業団に入団。セネガル事務所長、アフリカ部長などを歴任。2022年12月から現職。
同校では3月にインターネットを通じて「アフリカ・ギニアの小学生」と交流するのを前に、ジャンベ(アフリカ太鼓)の世界的演奏者ソロ・ケイタさんや山形大農学部の留学生らと交流するなど学びを深めている。今回の交流会もその一環で、齋藤校長らの知人である加藤大使が同校の依頼を快諾し実現した。
この日は加藤大使が同校を訪れ、3年生40人と交流。最初に児童らが歌や太鼓演奏で歓迎し、続いて加藤大使が「アフリカ大陸は日本の約80倍の広さ。54の国があり、人口約12億人。サバンナなどを思い浮かべる人もいるが、高層ビルが建ち、鉄道が通る大都市もある。将来的に人口増が見込まれていて食糧を増やすことが課題の一つ」などアフリカやギニアについて説明した。
児童からの「ギニアがどんな国になってほしいか」「大使になって変わったこと」などの質問に「ギニアはボーキサイトの埋蔵量世界一など天然資源が多い国。しかし、その利益は一部の人にしか行き渡っていない。利益がみんなに行き渡るようになってほしい。また、子どもたちがしっかり勉強でき、就きたい職に就ける国になってくれれば」「大使は相手に日本のことを伝えなければならないので、改めて日本のことを勉強した」などと答えていた。
参加した佐々木夏輝(なつき)君(9)は「ギニアの食べ物などいろいろ知ることができて勉強になった」、佐藤珠莉(しゅり)さん(9)は「笑顔を忘れない明るい人だった。だからギニアの人とも仲良くなれるんだと思った」とそれぞれ感想を述べた。加藤大使は「アフリカについてすごく勉強をしていてうれしかったし、驚いた。今後、世界の中でもアフリカの占める割合は増えていく。引き続き、子どもたちは世界の人と交流を深めてほしい」と話していた。