2024年(令和6年) 2月3日(土)付紙面より
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酒田市の新堀コミュニティセンターで1日、世代間交流が行われ、新堀小学校(齋藤雄一校長)の児童が地区の高齢者の指導で「俵編み」に挑戦した。
同校では毎年5、6年生が新堀コミュニティ振興会(高橋壽一会長)の協力で、近くの学校田で田植え、稲刈り、脱穀などを体験。俵編みも活動の一環として、伝統技術の継承や世代間交流を図ろうと1997年から続けられている。
この日は5年生15人と地区高齢者健康教室「はつらつ学級」の男性会員19人が参加。6月末に開催する同校伝統の相撲大会の土俵にするため、幅約80センチ、長さ約30センチの俵計70枚を制作した。児童らは会員に教わりながら、昭和30年代まで使っていたという木製の「俵編み機」に稲わらを7、8本ずつ入れ、4カ所で「編みふ」と呼ばれる縦糸の麻ひもで三つ編みにする作業に挑戦。「きれいに見えるよう、わらはそろえて入れて」「麻ひもを締め付ける時は力を込めて」などのアドバイスを受けながら、児童たちは約1時間半にわたって作業に没頭していた。
参加した田桑歩真君(11)は「左右違う巻き方で何度も間違えそうになって大変だったが、良い勉強になった。自分の作った俵が相撲大会で使われるのが楽しみ」、田中辰男さん(84)は「慣れるのが早く、教えるとすぐ手際よく編んでいた。一緒に作業するのは自分たちの刺激にもなって良かった」とそれぞれ笑顔を見せていた。
制作した俵は相撲大会の土俵に使った後、花壇の肥料として利用する。