2024年(令和6年) 2月24日(土)付紙面より
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道に迷っていた高齢者を保護したとして、酒田警察署(熊坂嘉幸署長)は22日、松原小学校3年の小松孝太君(9)=酒田市みずほ二丁目=に感謝状を贈った。
同署によると、先月29日午後3時ごろ、小松君が1人で下校中、同市みずほ二丁目で荷物が入ったスーパーの買い物袋を抱え、公園の縁石に座り込む80代女性を発見。小松君は「大丈夫ですか」と声を掛け、女性は近所のスーパーに行く途中だと答えたことから、荷物を持って一緒に行くことにした。15分ほど付き添って歩いていると、途中で女性が「道が分からなくなった」と話し、近所の人に道を聞いてほしいと頼まれたという。小松君は付近の一般住宅を訪問し応対した30代女性に「おばあさんが迷っているので助けてください」と伝え、小松君から話を聞いた女性が同署に通報し、保護を引き継いだ。その後、80代女性は無事に帰宅することができたという。
この日の贈呈式は同署で行われ、小松君は母親の沙織さん(41)、担任の進藤方徳(まさのり)教諭(32)と共に同署を訪問。熊坂署長が「大人でもなかなかできることではない。助けようと思って行動できることがすごい」と勇気をたたえ、小松君に感謝状を手渡した。
進藤教諭によると、小松君はクラスでも普段から周囲を気にかけ、困っている児童がいたら声を掛けているという。小松君は「おばあさんに声を掛ける時も、近所の家を訪ねるのもとても勇気が必要だったが、おばあさんが助かって良かった。これからも困っている人がいたら勇気を出して声を掛けたい」と話した。