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2024年(令和6年) 3月1日(金)付紙面より

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日本語の学び自分の命救った マリールイズさん鶴南・鶴北講演会 教育の大切さ訴える

 ルワンダ出身で福島県在住の永遠瑠(トワリ)・マリールイズさん(58)=ルワンダの教育を考える会理事長=が27日、鶴岡市の鶴岡南高校鶴翔会館を訪れ、鶴岡南、鶴岡北の両高校1、2年生の前で講演した。マリールイズさんは内戦を生き延びた経験について語り、「日本語を学んだことが自分の命を救った」と教育の大切さを生徒たちに訴えた。

 今年4月1日の致道館中学・高校開校を前に、合併する両校の1、2年生から国際情勢に対する関心や理解を深めてもらおうと、両校の英語教員が企画した。

 講師のマリールイズさんは青年海外協力隊(JICA)の一員として来日し帰国した後、内戦に巻き込まれ、過酷な難民キャンプを経験した。日本へ避難後、ルワンダの平和には教育が不可欠と考え福島県を拠点に全国各地で講演などを展開。ルワンダの子どもたちのため現地に学校を建設するなど、教育の充実に取り組んでいる。

 こうしたマリールイズさんの活動は鶴岡南、鶴岡北の両校の生徒が1年時に学ぶ英語の教科書で紹介されている。

 両校の1、2年生合わせて600人余りが聴講。マリールイズさんは「ルワンダをみつめて~わたしたちにできる国際協力、国際貢献活動~」の演題で講演した。ルワンダの食文化や自然などを紹介した後、「植民地時代を経て1962年に独立。30年前の1994年、当時の大統領暗殺事件を機に内戦と大量虐殺が起こり、子どもたちと共に難民キャンプで厳しい生活を送った」と歴史に触れた。

 また、「かつてルワンダの教育は男性優先。女性は年頃になるとお嫁に行き、結婚祝い金が子どもの教育費となった。私の母は男も女も平等に教育を受けるべきという信念を持っており、私は高校を卒業することができた」と述べ、「福島県のホームステイ先のおばあちゃんが厳しく指導してくれたおかげで、2カ月で日本語を話せるようになった」と語った。

 こうした体験を基にマリールイズさんは「人生で出会う全てが宝物。多くの出会いがあったから高校を卒業でき、日本に来られた。いま皆さんが教育を受けられているのは平和な日本だから。戦時下にあるウクライナやガザ地区に思いをはせてほしい」と呼び掛けた。

 さらに「福島のおばあちゃんの厳しい指導で日本語を覚えた。間違えた学びは一生そのまま。間違えを注意してくれる周囲にきちんと向き合わないと、自分にとってのチャンスを投げ捨てることになる」と話した。

ルワンダの内戦や日本での暮らしなどを語るマリールイズさん
ルワンダの内戦や日本での暮らしなどを語るマリールイズさん



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