2024年(令和6年) 3月2日(土)付紙面より
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元気でね―。酒田市の西荒瀬小学校(白田克幸校長、児童121人)の全校児童が29日、昨年10月からこれまで大切に育ててきたサケの稚魚約6500匹を学校近くを流れる日向川に放流。児童たちはその姿が見えなくなるまで目で追い、4年後の「再会」を約束していた。
地元の日向川鮭漁業生産組合(大場清悦組合長)の協力で1979年度から実施している体験学習。この学習を含め児童たちが取り組む環境保全活動が評価され、同校は本年度、県制定「環境やまがた大賞」を受け。
本年度は6年生17人が総合学習で昨年10月、同組合を訪れ、日向川を遡上(そじょう)してきたサケを捕らえ採卵。その後、受精卵約8000粒を預かり毎日、水温、気温などを計測するとともに、餌をあげたり、ごみを取り除くなどして体長5―7センチの稚魚に育てた。
この日は好天が広がる中、大場組合長が「これからサケは旅に出て、4年後にこの川に帰ってくる。元気に帰ってくることを願って放流してください」とあいさつ。児童は「元気でね」と声を掛け、バケツに入れてもらった稚魚を川に放した。
サケを育てた6年生の堀龍朔君(12)は「稚魚はすばしっこくて捕まえるのが大変だった。思った以上に大きくなった。4年後に元気で帰ってきてほしい」と話した。