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2024年(令和6年) 3月5日(火)付紙面より

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「文化として後世に」雛道具愛語る 鶴岡雛物語 致道博物館 30回記念川内コレクション展

 庄内藩酒井家に伝わるひな人形やひな道具の数々を展示する「鶴岡雛(ひな)物語」が1日から鶴岡市の致道博物館御隠殿で始まった。今年は第30回を記念して、極小雛道具のコレクターで研究家の川内由美子さんのコレクションから精選した特別展示も行われており、初日は川内さんがスペシャルトーク。来場者に“雛道具愛”を語った。

 致道博物館では、2015年の雛物語で初めて川内さんのコレクション展「小さき雛と雛道具」を開催。17年には西洋のミニチュア食器を展示公開後、同館に寄贈。今年4月27日に再び公開される旧西田川郡役所1階に常設展示されることになっている。

 今回は「大名家の嗜(たしな)み」をテーマに、婚礼行列、具足などの武具、「琴棋(きんき)書画」と言われた教養に関するもの、食器や三棚、雛屏風(びょうぶ)などが御隠殿の奥の座敷に通じる約11メートルの長廊下の両側に飾られている。

 子どもの頃から古くて小さいものが好きで、30年ほど前からひな道具などを集めるようになったという川内さん。骨董品店やのみの市、オークションなどで買い集めた中には、箱書きなどから和宮様の伯母に当たる橋本静子さんの有職(ゆうそく)の芥子(けし)雛などもあり、今回展示している。

 川内さんは集めた当時の思い出や飾る際の苦労話なども交えながら、コレクションについて解説。「ひな道具を集めていると、当時の生活の様子を垣間見ることができる。近年はただ集めるだけでなく、研究するようになった。これらは文化として後世に伝えていかなければならない」と話していた。

 展示は4月3日(水)まで。

マイクを手に来場者に極小雛道具などコレクション解説をする川内さん=1日
マイクを手に来場者に極小雛道具などコレクション解説をする川内さん=1日



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