2024年(令和6年) 3月13日(水)付紙面より
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鶴岡高専技術振興会(会長・皆川治鶴岡市長)の本年度会長賞表彰式が7日、鶴岡市役所で行われた。研究や地域貢献などで優れた成果を残した学生2個人と1グループに表彰状などが贈られた。
同会は2012年度から鶴岡高専の学業奨励を目的に、学術研究や地域連携、課外活動などで優れた活躍が認められた個人・団体に会長賞を贈っている。本年度は専攻科電気電子・情報コース2年の石川佳歩さん(22)、創造工学科情報コース5年の石山泰成さん(20)の2個人と、高専GCON2023への出場チーム1団体が選ばれた。
表彰式には石川さんと石山さん、出場チームの実行メンバー4人が出席。皆川市長が各受賞者に表彰状と記念品を手渡し、「鶴岡高専の活躍には地域も大きな期待を寄せている。今後もさらに研さんし、活躍することを願う」とあいさつした。その後の懇談で、受賞者がそれぞれ研究のきっかけや苦労点などを語った。
石川さんは手足の不自由な障害者のため介護・福祉機器の開発研究に取り組んでいる。開発した頭部操作式ポインティングデバイスは、顔の向きや奥歯をかみしめる動作など頭部動作のみで機器の操作が可能。デバイスを介護・福祉機器として活用することで、要介護者の自立支援や介護従事者の負担軽減が期待される。
石山さんは効果的な農業支援を目的に、課題分析と改善点の提案に取り組んでいる。自立走行型運搬車の走行に関する研究発表は、日本設計工学会23年度秋季大会で学生優秀発表賞が内定された(今年5月の表彰式で授与)。
高専GCON2023出場チームは、白鷹町でアユの生息を脅かすブラックバスを魚粉肥料にし、庄内町の月山高原ひまわり畑に散布して花を咲かせるプロジェクトを進めている。今年1月の「高専GIRLS SDGs×Technology Contest(GCON)」の本選に鶴岡高専として初出場した。