2024年(令和6年) 3月15日(金)付紙面より
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羽黒街道のランドマークに―。鶴岡市羽黒町狩谷野目の県道沿いに立つ観光モニュメントのデザインが一新された。羽黒高校美術部の土門夏々花(ななか)さん(1年)と鈴木心深(ここみ)さん(2年)の作品が採用されたもので、2人は「出羽三山に多くの人が来てもらえるようイメージした。選ばれてうれしい」と笑顔を見せた。
大鳥居の形をした観光モニュメントは「べにばな国体を前に全国から訪れる選手団に『出羽三山』をアピールしよう」と旧羽黒町が1987年に建てた。東側と西側の両面に山伏の姿を取り付けてPRしてきたが、長年の風雨で老朽化。安全を考えて一昨年に取り外し、羽黒庁舎が新しいデザインを地元・羽黒高生に依頼した。
応募作22点を厳正審査した結果、蜂子皇子(はちこのおうじ)の物語を題材に考案した土門さんと、国宝羽黒山五重塔の前でかれんに咲くミズバショウを描いた鈴木さんの作品が「新デザイン」に決まった。
土門さんは「蜂子皇子が八咫烏(やたがらす)に案内されて羽黒山にたどり着き開山した原点に立ち返ってみた」、鈴木さんは「構想を含めて制作期間は約3カ月。羽黒ファンが増えるよう願いを込めた」と話した。
新デザイン(アルミ製)の大きさは縦3メートル、横1・2メートル。西側(鶴岡市内方面)に土門さん、東側(羽黒山方面)に鈴木さんの作品を飾り、同時にモニュメント全体も改修した。