2024年(令和6年) 3月15日(金)付紙面より
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国際交流事業の一環で今月、タイの中西部にある「子どもの村学園」に派遣される鶴岡市内の中高生8人が11日、市役所を訪れ、皆川治市長に派遣へ向けての抱負を語った。
同学園は首都バンコクから車で2―3時間ほどにある孤児や貧困家庭の児童を受け入れる児童養護施設を兼ねた学校で、財団によって1979年に設立された。88年度から庄内国際交流協会、2002年度からは旧朝日村が主催し06年度までの19年間で延べ約250人の中高生が派遣されている。寄宿型の同学園では現在、子どもたち100人ほどと教職員が自給自足の共同生活を送っているという。
鶴岡・タイ「子どもの村学園」友好協会(佐藤芳弥会長)主催、市の共催で4年前に派遣再開が計画されたがコロナ禍で中止となり、今回は17年ぶりに実現。昨年11月の募集に37人から応募があり、面接や作文の選考で8人の派遣が決まった。タイを訪れるのは鶴岡一、鶴岡二、藤島各中学校の1、3年生計4人と、鶴岡南、羽黒各高校の2年生計4人の中高生8人。友好協会の会員と市職員が引率、同行する。
佐藤会長や引率者らと市役所を訪れた8人は「タイの子どもたちと楽しみながら交流したい」「タイの文化も学んできて、自分の周りに伝えたい」「将来は国際的な活動をして何か貢献したいと思っている。その第一歩になれば」など派遣への思いを述べ、皆川市長が「貴重な経験になるはず。皆さんの将来に生かしてほしい。鶴岡のこともタイの人たちにPRしてきてほしい」と激励した。
派遣団一行は19日に出発し、25日に帰国する。滞在期間中は同学園に3泊し学園の子どもたちと生活を共にして交流するほか、旧日本兵の慰霊塔、戦争博物館、寺院などを視察する予定。リーダーとなる鶴岡南高2年の壬生(みぶ)優里奈さん(17)は「みんなで楽しみながら活動をしてきたい」と話した。