2024年(令和6年) 3月17日(日)付紙面より
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鶴岡市内の中高生を対象に募集した「鶴岡雛菓子モチーフ・デザインコンテスト」の表彰式が16日、同市の荘内神社参集殿で行われた。書類審査と投票などを経て選ばれた最優秀、優秀、優良の各受賞者に表彰状などが贈られた。
同コンテストは鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・皆川治市長)主催。昨年12月25日から1カ月間にわたり、「鶴岡の特徴を表すもの」をテーマに雛菓子のモチーフデザインを募集したところ、117人から計151点が寄せられた(1人3作品まで応募可)。1次審査は審査員7人の評価で選ばれた上位3作品が最終審査に進んだ。最終審査はSNSでの投票や、市役所や鶴岡駅前のFOODEVERに設置したパネルへのシール貼り付けで順位を決定した。
この結果、最優秀賞に鶴岡三中1年の半澤音峰さん(13)、優秀賞に庄内農業高3年の齋藤紗希子さん(18)、優良賞に羽黒高1年の阿部みなみさん(15)がそれぞれ選ばれた。鶴岡菓子協同組合が協力し、各デザインを基に組合員の菓子職人が練り切りで作った雛菓子が会場に飾られた。
半澤さんの作品「化け物祭り~3年間の秘密~」は鶴岡を代表する天神祭の編み笠と徳利をモチーフにした。齋藤さんの作品「温海かぶの収穫」は漬ける前のカブの赤い実と白い断面、黄色の花を鮮やかな色彩で表現。阿部さんの作品「獅子踊り」は同市渡前地区の獅子踊りをモチーフに、ユーモラスで生き生きとした動きをデザインした。
表彰式では皆川市長が「今年は鶴岡市がユネスコ食文化創造都市に認定されて10年の節目。次世代に伝統菓子を継承するためふさわしいコンテストとなった」とあいさつし、各受賞者に表彰状を手渡した。
3人は「天神祭をもっと多くの人に知ってもらえるようデザインした」「漬ける前の赤カブの中身は白で、実の赤さとの対比を考えた」「渡前地区の獅子踊りは担い手不足で披露できなくなった。伝統文化を忘れないためデザインした」とそれぞれデザインの動機などについて語った。