2024年(令和6年) 3月30日(土)付紙面より
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世界かんがい施設遺産に登録されている庄内町の「北楯大堰」を開削した北館大学助利長公(1548―1625年)の紙芝居を英語で紹介する動画が県ホームページの動画チャンネルや動画投稿サイト「YouTube」、フェイスブック、インスタグラムで配信されている。
利長公は最上義光公配下の武将で1601(慶長6)年に狩川城主となった。水利が悪く荒廃がひどかった一帯を憂い、立谷沢川から取水する堰の開削を計画し、1612年に着工。およそ4年をかけた難工事の末、5000町歩もの田が潤い庄内農業の礎を築いた。北楯大堰は2018年に歴史的価値のある農業用水利施設を国際かんがい排水委員会が表彰・登録する同遺産に選ばれている。
紙芝居は庄内町狩川の風車村周辺で環境イベントなどを企画・運営する「風車村エコランド実行委員会」が「庄内の大恩人」である利長公の業績を分かりやすく伝えようと文献などを参考に22年10月に制作。動画は県の広報チーム「庄内総合支庁農村計画課プロジェクトAチーム」が企画、今年1月ごろに日本語版を公開した。英語版のタイトルは「Picture Story Show:History of Kitadate Canal」。日本語版を基に、時代背景の説明や利長公の表記を「Toshinaga Kitadate」とするなど海外の人も理解しやすいよう簡略化した。動画は約11分。
同支庁農村計画課では「海外からの観光客などを想定して制作したが、より多くの人に見てもらえれば」としている。