2024年(令和6年) 4月2日(火)付紙面より
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荘内日報社(橋本政之社長)主催の俳句と短歌のコンクール「第37回荘日新春句歌歳時記」の表彰式が30日、鶴岡市勤労者会館で行われた。両部門の「天」「地」「人」や選者賞に選ばれた受賞者に賞状などが贈られた。
地域の文芸振興などを目的に毎年開催している。今回も「迎春準備から小正月まで」をテーマに作品を募集したところ俳句93句、短歌75首が寄せられた。
選者は、俳句が阿部月山子(俳人協会評議員、県俳人協会顧問、「月山」主宰、「春耕」「万象」幹部同人)、牧静(県俳人協会副会長、俳誌「芯」同人副会長、俳誌「人庄内」会長)、畠山カツ子(県現代俳句協会副会長、現代俳句協会会員、「三餘会」主宰)の3氏。短歌が佐々木秀子(短歌結社「歩道」同人、「稲京短歌会」主宰)、富樫代志子(「荘内短歌会」代表)、今井喜代(「黄雞社」副運営委員長)の3氏。6氏が応募作品からそれぞれ最優秀、特選、秀作、佳作を選び、荘内日報社が集計し得点順に各賞を決めた。
表彰式で橋本社長が「今回の受賞作を見ると人や地域とのつながりを大事にしていることが感じられる。コロナ禍や地方の人口減少を受け、5年前に比べて寄せられる句歌は減っているが、愛好者の皆さんが思いを発露できる場として続けていきたい」とあいさつし、受賞者一人一人に賞状とトロフィーを手渡した。
その後の懇談で受賞者たちは「30年間、毎年この会に投句している」「生涯現役、生涯学習の精神で前向きに、100歳まで句を詠む」「選評を読んだ時、句歌に込めた思いをくみ取ってもらい感動した」など、作品への思いや今後の抱負、受賞の喜びを語った。
また、選者たちは「先師に学んだ『言葉は簡単、奥が深い』の遺訓に沿った作品を選んだ」「初句から結句までの流れが良く、作者の優しさが生み出した作品」「上達の極意は継続。これからも研さんを重ねてほしい」などと講評した。