2024年(令和6年) 5月2日(木)付紙面より
ツイート
酒田東高校(齋藤一志校長)の課題研究で昨年度、酒田の映画文化を学び、映画を活用した地域の活性化について研究した3年生を中心に結成した「映画文化復興チーム」による映画上映会「シネマストリート」が29日、酒田市の希望ホールで開かれた。多くの市民らが鑑賞に訪れ、生徒たちの活動の集大成に上映後、大きな拍手が送られた。
市産業振興まちづくりセンター・サンロクで行われた、起業家に必要な精神と資質、能力を育んでもらうことを目的とした講座「アントレプレナーシップ」で、酒田の映画文化について学びを深めた生徒たちがチームを結成。今年1月に開かれた総務省東北総合通信局主催「SPARK!TOHOKU2023 Startup Pitch」(仙台市)で研究成果を発表、KDDI賞を受賞した。
その後、「発表で終わらせず行動を起こしたい」と上映会を自ら企画。本年度の課題研究で映画を使った中町の活性化に取り組むことにした2年生も加わり、計8人でクラウドファンディングなどを展開し実施した。
この日は同級生をはじめ多くの市民らが訪れ、午前100席、午後70席用意した席はほぼ満席に。このうち午後のプログラム「キネマの神様」上映後、鑑賞客らは生徒たちに大きな拍手と激励の言葉を送っていた。
上映を終え、3年の足達牧乃さん(17)は「ハプニングもあり、難しさを痛感したが、改めて映画の楽しさを実感できた。多くの人に声を掛けてもらえてうれしかった。映画が好きなので、将来何かしら関わる仕事ができたら」と。2年の遠藤埜乃佳(ののか)さん(16)は「先輩たちへの周囲の期待を目の当たりにし、自分たちが引き継ぐことへの責任を感じた。先輩たちの企画力や行動する勇気はとても尊敬するし、そばでたくさん学ばせてもらった。今後さらに活動をアップデートできるように頑張りたい」と語った。