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2024年(令和6年) 6月1日(土)付紙面より

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いろは蔵パークで活力の創出を

 酒田市上本町の酒田商業高校跡地に、来年春オープンする新しい商業施設の名称が「いろは蔵パーク」と決まった。江戸時代に庄内藩が創建し、明治期以降は本間家が引き継いだ米蔵、「通称・いろは蔵」にちなんだ。観光名所「山居倉庫」に隣接していることで、相乗効果による新しい活力とにぎわい創出に寄せる期待は大きい。

 新施設の名称公表に合わせて、施設を象徴するロゴも示された。デザインは旧商業高校を100年余も見守り続け、学校のシンボルになってきた大ケヤキをメインに鳥と風を、色とりどりにあしらっている。6月中に建物建設に着工し、新しい酒田のまちづくりを目指す。

     ◇       ◇

 旧商業高校跡地(市有地)の広さは2万1376平方メートル。商業施設整備事業を手掛ける目的会社「いろは蔵パーク」が定期借地権契約の形で貸与を受けて開発を手掛ける。いずれも平屋建てのA棟(4316平方メートル)、B棟(2944平方メートル)を建設。出店テナントは現時点で▽酒田市のスーパーマーケット「ト一屋」▽生活雑貨の「無印良品」▽酒田観光物産館(仮称)▽山形飛鳥(酒田市)が運営するレストラン―のほか、輸入食品関係の会社なども入居する。さらなる出店は今後決まる予定だ。

 100年余も旧酒田商業高の卒業生を見守ってきたケヤキを、そのまま新施設のシンボルに据えたのは、これまで受け継がれてきた歴史を、さらに将来に伝え残すことで、市の活性化にもつなげたいという思いが込められているからではないか。市もこれまでケヤキの保全に取り組んできた。

 新施設には新井田川の新内橋を隔て山居倉庫が隣接している。山居倉庫の道路向かいの旧消防本署跡地には、移住とまちづくりを目指す地域交流拠点形成事業「TOCHiTO(とちと)」がある。ほかにも豪商の本間家旧本邸、北国一の回船問屋と称された旧鐙屋、酒田町奉行所跡などが徒歩圏内にある。観光・商業・文化が集積した地域としてより充実し、酒田を活性化させることになる。

     ◇       ◇

 いろは蔵パークという名称からは、酒田が北前船寄港地として港町文化が栄え、本間家が日本一の豪商として知られたことなど、酒田の文化と歴史を、そのまま物語るようなイメージが感じられる。いろは蔵パークと山居倉庫を起点として市内巡りをする。回遊性を持たせることで市内の魅力発見にもつながる。

 旧酒田商業高から、創立以来送り出された多士済々によって、酒田の産業や文化が支えられてきた。そうした歴史を引き継ぐように、高校跡地を活用したいろは蔵パークには、酒田の経済的な活力を生み出す新たな拠点になってもらいたい。そうなるためには、大勢の市民が足を運び新施設を育てていくことも大事になってくる。

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