2024年(令和6年) 6月5日(水)付紙面より
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酒田市出身のシャンソン歌手、故岸洋子さん(1934―92年)の楽曲を歌い継いでいくことを目的に活動を展開している「岸洋子を歌いつぐ会」(櫻田常夫会長)が企画した音楽イベントが1日、市総合文化センターホールで開かれ、参加者全員で岸さんの「夜明けのうた」などを合唱した他、県内で活動する声楽家が歌声を館内に響かせた。
歌いつぐ会は、岸さんの没後25年に合わせ2017年、元音楽教師の佐藤喜和子さん(新橋四丁目)が中心となって設立。市内の児童・生徒に岸さんの功績を紹介しているほか、岸さんの誕生日(5月23日)、命日(12月11日)の前後に音楽イベントを開催している。
8回目となった今年は市民ら400人余が訪れ、満杯の入り。2部構成で行われ、第1部は「メモリアルうたごえ」と題した合唱イベント。歌いつぐ会事務局長を務める佐藤さんのリード、市内でピアノ教室を主宰する菊池春さんの伴奏で、集まった市民らが「夜明けのうた」「希望」といった岸さんの楽曲、県民歌「最上川」、童謡などで声をそろえた。
第2部の「希望コンサート」では、いずれも本県で活躍する声楽家の高橋まり子さん(ソプラノ)、佐藤知里さん(同)、佐藤登さん(バリトン)が、早坂希望さんのピアノ演奏に合わせ、ヘンデル「私を泣かせてください」、中島みゆきの「糸」など披露。華やかな歌声で会場を埋めた市民らを魅了した。
今年は岸さんの生誕90年、33回忌に当たる。開演を前に岸さんの生涯をまとめたDVDも上映された。