2024年(令和6年) 6月7日(金)付紙面より
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酒田市の新堀小学校(鈴木久美子校長、児童58人)で5日、今月末に開催される相撲大会で使われる土俵の俵作りが行われ、5、6年生が地区のお年寄りに教わりながら取り組んだ。
同校の相撲大会は先の大戦後間もなく始まり、約80年の歴史がある。コロナ禍のため2020年から中止となったり、児童による取組は行わない制限付きで実施したが、今年は今月28日に、制限なしで全校児童が参加する創立150周年記念校内相撲大会が行われる。
同校では毎年5、6年生が新堀コミュニティ振興会の協力で、近くの学校田で田植え、稲刈りなどの稲作を体験。稲わらで作る「こも編み」や、こもによる土俵俵作りはその一環で、世代間交流を図ろうと約30年前から続けられている。今年2月には当時の5、6年生が稲わらを編み幅約80センチ、長さ約30センチのこもを制作した。
この日は俵作りの講師役として阿部興治さん(90)=新堀=ら地区高齢者健康教室「はつらつ学級」のメンバーら14人が同校を訪れ、児童22人に土俵俵作りを指導。子どもたちはこもの両端を折り曲げて筒状にした後、土を約4キロ詰め込んで縛り上げるなど熱心に取り組んでいた。阿部さんは「土俵作りには80個ほど俵が必要。しっかり縛らないと相撲を取るときにけがの原因になる」、参加した成田歩積さん(11)は「去年も作業したが、稲をより合わせるところがやっぱり難しい」とそれぞれ話していた。