2024年(令和6年) 6月13日(木)付紙面より
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明治から平成にかけて生活の中で使われてきた道具を紹介する「ちょっと懐かしい民具展」が庄内町亀ノ尾の里資料館で開かれ、タイプライターや黒電話、編み機などが来館者たちの興味を引いている。
同館では、買い換えや事業の廃止などを理由に使わなくなった道具が、地域住民から善意で寄贈されることがあり、大切に保管している。現役で使える懐かしい道具を見ることで、往時を思い出してもらおうと企画。時代を象徴した各種道具41点を展示した。
江戸時代に使われていた器の中に炭を入れ、底を当てて布のしわを伸ばす「火のし」、ガス抜き用の煙突が付いた「炭火アイロン」、昭和初期に発明され温度調節機能や霧吹きが一体となった「電気アイロン」など、道具の移り変わりが見て取れる。以前は教育現場や役場などで多く使用されていた、通称「ガリ版」と呼ばれる印刷機「謄写版(とうしゃばん)」、ワープロが普及する以前に使われていた「和文タイプライター」、桁数が多い数字の計算に便利といわれていた「タイガー計算機」、石炭が燃料の鋳物製暖房器具「ダルマストーブ」なども並び、訪れた人は「昔あったね」などと指さしながら懐かしそうに見つめていた。
入館無料。展示は7月15日(月)まで。