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2024年(令和6年) 6月14日(金)付紙面より

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鶴岡の“生きた文化財”後世へ 在来作物生産者集う 課題共有 ネットワーク構築図る

 鶴岡市全域の在来作物生産者・関係者が集い、ネットワーク構築と課題の共有、解決を図る「鶴岡在来作物第1回生産者交流会」が11日、同市の鶴岡アートフォーラムで開かれた。温海地域の早田ウリや與治兵衛キュウリ、櫛引地域の宝谷カブ、藤沢カブや小真木大根などの生産者が出席し、栽培方法や需要拡大などの諸課題について意見を交わした。

 鶴岡市に60種類あるとされる在来作物は「生きた文化財」とも言われ、同市の食文化の重要な要素となっている。しかし、在来作物の中にはもともと生産量が少なく、近年の生産者減少などで未来への伝承が危惧される品目もある。こうした状況を受け、生産者間でネットワークを構築し課題の共有や生産維持、拡大などに取り組んでもらおうと鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・皆川治市長)が交流会を企画した。

 この日は在来作物8品目の生産者17人が参加。同フォーラムで開催中の「和食展」を観覧した後、施設内で交流会に臨んだ。同協議会による鶴岡市のユネスコ食文化創造都市認定10年の歩みについて説明を受けた後、櫛引地域で1軒の農家だけが栽培している宝谷カブについて、後世に残すための取り組みが事例として発表された。

 その後、生産者たちが「栽培・種とり技術」「需要拡大」「後継者問題」などの課題について情報や意見を交換した。この中で與治兵衛キュウリの生産者からは「食べ方を知らない人が多く、どう広めていったら良いのか」といった話題が出され、外内島キュウリの生産者が「プロの料理人からレシピを考えてもらい、料理店のメニューに載せてもらうなど活用方法を探るしかない。若い人から食べてもらい、おいしさを知ってもらうことが大事」とアドバイスしていた。

 また、サルやクマなどの鳥獣被害について各生産者から「サルの対策にお金がかかる。市の補助金対象になるのか」「鳥獣被害への対策は行政にも関わってもらいたい。収穫できないと何のために種をまいたか分からなくなる」といった意見が出されていた。

 藤沢カブを栽培している伊藤恒幸さんは「さまざまな品目の生産者同士が顔を合わせ、共通課題を共有できたのは収穫だった。今後の交流会で課題解決に向けてステップアップしていければ」と話していた。交流会は年度内に計3回ほど開催する予定。



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