2024年(令和6年) 6月18日(火)付紙面より
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鶴岡市青龍寺の金峯神社(佐藤信弘宮司)で15日、例大祭が行われ、参列者たちが五穀豊穣(ほうじょう)、家内安全、無病息災などを祈願した。直会(なおらい)では、例大祭の伝統となっている「ところてん」の振る舞いも行われた。
中の宮社殿で行われた神事には神社役員や総代、氏子、崇敬者ら約30人が参列。神社本庁からの使者となる献幣使(けんべいし)は、県神社庁長の宮野直生出羽三山神社名誉宮司が務めた。倭舞(やまとまい)の奉納では、地元・黄金小6年の五十嵐鼓笑(こえみ)さん(11)と久下実花子さん(11)の2人が、巫女(みこ)姿で神楽鈴を鳴らすなどして厳かな舞を披露した。
今春就任した佐藤宮司はあいさつで「金峯山の素晴らしさを日々実感している。雨が降った金峯も素晴らしく、雨上がりのもやがかかった景色はまるで墨で描いたかのようであり、神々しく見える」と話した。
直会は社務所で行われ、参列者たちは、社務所前にある湧水「閼伽井(あかい)の清水」で冷やされたところてんを味わった。こうした伝統から例大祭は「心天(ところてん)祭り」とも呼ばれている。由来は、神前に供えた海草(テングサ)のお下がりを頂いたとの説や、梅雨の時期に胃腸をきれいにして健康で過ごすためなど諸説あるという。