2024年(令和6年) 6月26日(水)付紙面より
ツイート
酒田市教育委員会の中村ものづくり事業「サイエンス発明教室」が22日、市総合文化センターで開かれ、参加した市内の小学生親子らが、2つのスーパーボールがクルクル回るこま「スーパーボール連結ゴマ」などの制作を通して「ものづくり」の楽しさを知った。
この事業は、クオーツ式腕時計を開発した名誉市民の故・中村恒也氏(2018年12月に95歳で死去)が生前、「子どもたちにものづくりの楽しさを伝えてほしい」と市に寄付した5000万円を原資に2004年8月に創設した「中村ものづくり基金」を活用。市教委が運営委員会・実行委員会(委員長・小松泰弘琢成小学校長)を組織し05年度から毎年、発明教室など青少年向けの「ものづくり教育」を行っている。
対象は小学1―4年生と保護者で、定員いっぱいの50組が参加。鶴岡工業高等専門学校(鶴岡市)の佐藤司副校長、佐藤秀昭名誉教授と学生7人の指導で、タマネギの皮やムラサキイモなどを用いて化学反応でこんにゃくに色付けする「カラフルこんにゃく」と「連結ゴマ」を制作した。
このうち「連結ゴマ」制作では、2つのスーパーボールを輪ゴムでつなげた後、その輪ゴムを目いっぱいねじって机に置くと、スーパーボールが回転し出し、児童たちは「回った」と歓声を上げていた。お母さんと参加した高橋加奈さん(9)=十坂小4年=は「ものづくりは大好きで、昨年も参加した。こんにゃくも、こまも面白かった。うまくできた」と話した。