2024年(令和6年) 6月28日(金)付紙面より
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月山高原農地委員会(齋藤力会長、メンバー7人)は鶴岡市の月山高原で栽培した小麦で「月山の粉雪そうめん」を作った。低温で製粉しコシのある食感と豊かな香りを引き出した。
農地委員会では、高齢化と担い手不足で休耕地となった月山高原(同市羽黒町)の農地を大規模集約し黄金色に輝く小麦畑によみがえらせた。主力品種「ゆきちから」を栽培。例年6月下旬に収穫し、首都圏のパン屋や地元のフレンチ、イタリアンレストランに出荷している。小麦はすべて低温倉庫で保管し小麦本来の風味を持たせた。
粉雪そうめんは昨年の「月山の粉雪焙煎小麦茶」に続く第2弾。鶴岡の新たな特産品につなげようと創業75年の老舗「玉谷製麺所」(西川町)の協力を得て開発した。低温で石臼びき製粉することで食物繊維やビタミン、ミネラルを多く含んだ麺に仕上げた。
全ての工程にこだわりを持って出来上がる小麦粉を「月山の粉雪」と名付け、今月中旬から産直「あねちゃの店」(鶴岡市羽黒町)、「日本料理村上」(同市日枝)、「奥山商店」(酒田市日吉町二丁目)、「COCOT(ココット)」(同市亀ケ崎三丁目)、7月1日からは山形県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」(東京銀座)でも販売する。鶴岡市立加茂水族館の魚匠ダイニング沖海月では「そばそうめん」との合い盛りで「月山の粉雪そうめん」が味わえる。
月山高原農地委員会事務局を務めるアインテック(鶴岡市末広町)の岡部勝彦代表取締役(49)は「小麦本来の芳醇(ほうじゅん)な甘みと香りが楽しめる。好みにもよるが刻んだミョウガと一緒に食べると夏の爽やかさが一段と増す。各家庭の食卓で、暑中見舞いの贈答用として利用していただければうれしい」と話している。
問い合わせはアインテック=電0235(41)9181=へ。