2024年(令和6年) 6月28日(金)付紙面より
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県内で急増しているSNS型投資やロマンス詐欺の未然防止を図ろうと、酒田警察署(小川広治署長)は24日、庄内ヤクルト販売(酒田市広野、佐藤和宏社長)で販売に携わる「ヤクルトレディ」に対し、防止啓発への協力を委嘱した。酒田市内の酒田北センター、酒田東センター、広野センターのヤクルトレディが販売の際、詐欺防止を呼び掛けるチラシを配布、広く顧客にアピールする。
同署生活安全課によると、今年5月までに県内で発生したSNS型の投資詐欺とロマンス詐欺被害は計48件、被害額は計2億4336万円に上り、昨年まで被害が多かった特殊詐欺被害額を大きく上回る被害が発生、県警察本部では注意を呼び掛けている。同署がSNS型詐欺防止啓発の協力を同社に委嘱するのは初めて。
この日は同市ゆたか一丁目の酒田北センターでの朝礼時に、同署の佐藤尚澄生活安全課係長がSNSを活用した詐欺の手口などをヤクルトレディ21人に説明。「少しでも不安に思ったら警察に相談するよう呼び掛けを。日頃から接するヤクルトレディが話すことで、住民も話を聞きやすくなると期待している。一件でも詐欺被害を減らすため協力をお願いしたい」と協力を求め、約500部を同社営業部宅配課の阿部洸係長に手渡した。
同センターの石井利恵センター長は「コミュニケーションを大事にする仕事の特性を生かし、少しでも詐欺を防ぐことができたら」と話した。