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2024年(令和6年) 7月20日(土)付紙面より

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夏の思い出に作歌の楽しさを 歌人・佐々木さん十数年ぶり直接指導 鶴岡・京田小 短歌特別授業

 鶴岡市の京田小学校(本間活人校長、児童131人)で短歌教室が開かれ、学区内在住の歌人、佐々木秀子さんが全校児童に作歌の楽しさを伝えた。

 佐々木さんは、2010(平成22)年と11年に当時の教頭の依頼で児童に短歌の特別授業を始め、活動3年目からは全校児童に短歌を作ってもらい、全作品を掲載した歌集「あこがれ」を自費出版。全児童および関係団体に250部配布している。昨年度で12集目となった。

 この日は十数年ぶりに子どもたちへの直接指導。中学年、低学年、高学年の順にランチルームに集まり、それぞれ佐々木さんが短歌とは何か、作る時の注意点などを説明した後、児童が短歌づくりに取り組んだ。

 5、6年生50人が参加した高学年の部では、長音や促音などは前の文字と合わせて1文字と数えることや「うれしい」「悲しい」などの形容詞に頼らずに感情を自分の言葉で表すことなどを佐々木さんが解説。「黒アゲハも、『黒揚羽』と全部漢字で書くと堅い感じがするが、漢字とカタカナを組み合わせると、力強さを残しながらも軽快な感じが生まれます」と、表記の仕方を指導。また出来上がった短歌を声に出して読んでみるようにとアドバイスしていた。

 児童らは完成した作品を佐々木さんに添削してもらい、新たな作品づくりへの参考にしていた。夏休みへの期待を歌に込めた5年生の山本梨愛(りあ)さんは「夏なので『暖かい』を『暑い』としたほうがいいと教えていただいた。夏の思い出をたくさん作って、自分の思いを短歌に乗せたい」と話していた。

 同校では、夏休みの宿題として短歌を1首提出することにしている。佐々木さんは本年度も「あこがれ」を作成する予定で、優秀な作品に「ひでこ賞」などの賞を贈るとともに、斎藤茂吉短歌コンクール、上野甚作賞などにも応募する予定。

佐々木さんが児童の短歌を添削指導した
佐々木さんが児童の短歌を添削指導した



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