2024年(令和6年) 9月18日(水)付紙面より
ツイート
高校吹奏楽華やかに 4校息合わせ披露 酒田中町演奏会
飽海地区高校文化連盟吹奏楽専門部加盟の4校による合同演奏会「中町演奏会2024」が14日、酒田市の中町モールで開かれ、楽しく華やかな音色が中心市街地に響いた。
新型コロナウイルス感染症の影響で生の演奏を聴く機会が減少した市民に対し、屋外の安全な環境で音色を届けようと2020年にスタートした演奏会。新型コロナが5類に引き下げられ多くの活動が再開した後も、演奏技術の向上、部員相互の交流とともに中心市街地の活性化などを目的に継続して行っている。
この日は中町モール内大屋根の下にステージを設置し、酒田南、酒田東、酒田光陵、酒田西の4校の吹奏楽部・班が出演。いずれも3年生が引退し新体制で日頃の練習成果を披露した。
演奏会は酒田南高のゲーム音楽「Splattack!」で幕開け。軽快な音楽に沿道の聴衆から手拍子が上がり、続く各校も軽快なポップス、ディズニー、ジブリ音楽などなじみのある音楽を次々に演奏した。
コンクールとは異なり、各校とも伸び伸びと趣向を凝らしたステージを披露。大屋根を通り抜ける風に秋の気配を感じる中、地元住民や買い物客らは足を止めて高校生たちが奏でる音色に耳を傾けていた。
お年寄りや地域に贈り物 かたばみ荘森の音楽祭 園児と中学生5年ぶり
酒田市北千日堂前の特別養護老人ホーム「かたばみ荘」(五十嵐重明施設長)で14日、「森の音楽祭」が開かれ、地元園児や中学生らが演奏を披露。入所のお年寄りや地域住民が音楽に親しんだ。
クロマツを中心とした美林を守り、市民の憩いの場として森林空間の整備を図っている同市の「万里の松原に親しむ会」(三浦武会長)が主催。森に親しんでもらい、地域内の親睦の輪や世代間交流を広げてもらおうと2004年から開催している恒例の音楽会。コロナ禍の影響で中止が続き今回、5年ぶりに実施した。
この日はかたばみ荘、隣接する養護老人ホーム「かたばみの家」(佐藤千代樹施設長)の入所・通所・入居者ら計約100人が参加。同ホーム駐車場にステージを設置し、報恩会保育園、酒田一中吹奏楽部、オカリナグループ「マリーンドルチェ」が出演した。
初めに同保育園児12人が遊戯「できっこないをやらなくちゃ」、歌「さんぽ」を披露。続いてオカリナグループ7人が「高原列車は行く」、酒田一中吹奏楽部40人が「演歌メドレー」「花笠音頭」などを次々に演奏した。子どもたちの愛らしい姿や心を込めた演奏に、お年寄りたちは手拍子や知っている歌を口ずさむなど、自然と顔をほころばせていた。最後は童謡「ふるさと」を演奏し、その場にいた参加者らが共に声を合わせた。
かたばみ荘入居者の女性(81)は「素晴らしい演奏に感動した。自分も酒田一中の出身で、今の子どもたちを見て元気をもらえた。ぜひまた来てほしい」とうれしそうに話し、三浦会長は「楽しんでもらえて良かった。しばらく開催できなかったが、またこれから続けていきたい」と話した。