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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 9月25日(水)付紙面より

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特急いなほ酒田―新潟間 運休3週間程度続く見込み 大雨で線路脇の土砂流出 羽越本線村上―間島駅間

 JR東日本新潟支社は23日、新潟県下越地方で21日から降り続いた大雨の影響で、羽越本線の村上駅―間島駅間で線路のレール脇の土砂が流出したと発表した。復旧までは3週間程度かかる見込みで、「特急いなほ」が新潟駅―酒田駅間で1日7往復全て運休となっている。庄内地域の普通列車は運行している。

 同支社によると、土砂流出の現場は、海岸そばを走る区間。海岸側の斜面が崩れ、線路や枕木を支えるために敷かれている砕石が流出する被害が、22日に確認された。復旧作業を進めているものの、急な斜面で資材の搬入や重機による対応などに時間がかかるという。

 当面の間、特急いなほのほか、新潟駅―酒田駅で週末に運転される「快速海里」も運休する。新潟県内の新潟駅・新津駅―村上駅間と、間島駅―酒田駅間では普通列車が運転されているが、運休や遅れ、車両数の変更などが発生するという。村上駅―間島駅間の代行バスの運転は行わない。

大雨の影響で、線路や枕木を支える砕石が流出した羽越本線の現場=22日、新潟県村上市(JR東日本新潟支社提供)
大雨の影響で、線路や枕木を支える砕石が流出した羽越本線の現場=22日、新潟県村上市(JR東日本新潟支社提供)


2024年(令和6年) 9月25日(水)付紙面より

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酒田湊と町の“異空間ぶり”解説 北前船と日本遺産酒田で歴史セミナー 寄港地の繁栄とストーリー

 酒田市日本遺産推進協議会が主催した講座「北前船と日本遺産から知る歴史セミナー」が23日、同市の日和山小幡楼2階和室で開かれ、同市の本間美術館で事務長を務める清野誠さんが、江戸―明治期に遠隔地交易の主役だった「北前船」と、同市も構成自治体に名を連ねる日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落」について分かりやすく解説した。

 北前船は主として江戸期に日本海海運に用いた船を指す。伊勢商人・河村瑞賢翁(1618―99年)が1672年、幕府直轄領の米を大坂、江戸まで効率よく大量に輸送するため「西廻り航路」を整備し隆盛。物流の主役が鉄道に取って代わるまで多くの人、物、文化を運んだ。本県舟運の終点となる最上川河口部に位置する酒田は流域の農村から紅花や米、大豆などが集められ、さらに全国各地との交易も盛んになって飛躍的に栄えた。

 西廻り航路を活用した北前船の往来が寄港地にもたらした繁栄こそ、日本遺産認定ストーリー。同市の構成文化財は憩いの場となっている日和山公園、船主らが利用した料亭、国指定史跡「山居倉庫」など。それまで点だったこれら地域に残る文化遺産を、認定ストーリーを通して面的につなぎ合わせて発信力を高めるなど日本遺産を活用したにぎわい創出、地域活性化に向けて市は2017年、推進協を設立した。

 この日は若い世代を中心に市民ら約40人が参加。清野さんは市職員当時、文化庁と折衝するなど日本遺産認定に携わった経緯があり、ストーリーの概要などを解説。「キーワードは『異空間』。交易による富は船主・船頭だけでなく、寄港地にももたらした。その繁栄ぶりは近隣農村や城下とは異なる景観を生み出し、特色ある町を形成した」と述べた。

 本間美術館所蔵の構成文化財「酒田袖之浦・小屋之浜之図」や江戸期に書かれた書物をひもといて、「冬季を除きおよそ8カ月間の入船数は2500―3000隻に達した。これによって酒田の町も拡大していった」と。さらに「酒田湊は1カ所ではなく、3カ所に分散していた。荷物の積み替えなど行う港湾労働者も数多く必要だったと思われる」と続けた。

 会場には観光について学んでいる高校生の姿も。メモを取るなど熱心に聴講していた。

清野さん(左)の講話に耳を傾ける参加者たち
清野さん(左)の講話に耳を傾ける参加者たち


2024年(令和6年) 9月25日(水)付紙面より

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運転手気分楽しいな 庄交バスまつり 家族連れでにぎわう

 庄内交通(本社・鶴岡市錦町、村紀明社長)主催の「庄内交通バスまつり2024」が23日、鶴岡市のエスモールで行われた。大勢の家族連れが足を運び、運転席への乗車体験やバスとの綱引きなどイベントを楽しんだ。

 「全国バスの日」(9月20日)に合わせ、多くの人からバスに親しんでもらうとともに、バスの利用促進につなげようと同社が毎年イベントを企画している。今年から「バスまつり」の名称が付いた。

 メイン会場のエスモール正面駐車場には赤色のノンステップバスをはじめ、一昨年10月に運行を開始した市内循環バス、東京や仙台を往復する高速バスなどが展示された。いずれも乗車体験ができ、大勢の子どもたちが運転席に座って普段見ることのない景色に目を丸くした。両親と妹の家族4人で訪れた齋藤瀬碧(せあ)君(5)は「家の車よりずっと大きくて楽しかった」と笑顔で話した。また、約9トンのノンステップバスとの綱引きや高速バス「夕陽号」型ペンケースの限定販売も行われ、家族連れでにぎわった。

 施設内のヒカリの広場ではバスのぬり絵コーナーや昔のバス写真展が設けられた。致道館高校の地域活性化ゼミを受講している2年生7人がボランティアスタッフとして参加し、来場者にペーパークラフトやバス時刻表を配布した。

 このほか同時開催の「はたらくくるま展」ではパトカーや救急車、消防車が展示され、こちらも家族連れでにぎわった。

運転手の帽子をかぶって運転席へ試乗する子どもたち
運転手の帽子をかぶって運転席へ試乗する子どもたち


2024年(令和6年) 9月25日(水)付紙面より

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庄内浜の食通じて交流 山大留学生と致道館高生 一緒にクチボソ調理楽しむ

 山形大農学部の留学生と致道館高の生徒が庄内浜の魚の料理作りを通して国際交流するイベントが20日、鶴岡市総合保健福祉センターにこ・ふるで行われた。簡単な英語や身ぶり手ぶりでコミュニケーションを取りながら一緒にマガレイの煮付けを調理し、カナガシラのみそ汁に炊きたてのご飯を加えたメニューで会食を楽しんだ。

 農学部の日本人学生による留学生サポーターと、致道館高の生徒たちが共同で企画。県庄内総合支庁がサポートする庄内浜文化伝道師講座を活用し、鶴岡市美咲町の「魚亭岡ざき」の岡崎雅也さんを講師に迎えた。インドネシア、ベトナム、マレーシア、ルワンダの4カ国13人の留学生が参加し、サポーターの農学部生と高校生を合わせた計21人が4―5人のグループになって調理を体験した。

 致道館高生は英語で庄内浜の魚について説明し、伝道師はマガレイの庄内地方の呼び名・口細(クチボソ)を「ローカルネームはスモールマウス」、カナガシラ(金頭)は「スチールヘッド」などと紹介して和気あいあいの雰囲気で、にぎやかに進んだ。

 致道館高1年の石井颯大郎さん(16)は時折スマートフォンで英単語を確認しながら留学生と一緒に調理し、「最初は留学生の人たちとのやりとりがうまくできるか緊張したけど、乗りが良くてなんとなく雰囲気でコミュニケーションが取れた。逆にそれが楽しかった」と話した。留学生は「魚を調理するのは初めて。レシピが簡単で助かった。高校生とも楽しく会話できた」と喜んでいた。

 農学部国際室の担当者は「学部には20カ国100人ほどの留学生がいる。学生サポーターや高校生たちと、いろんな国の留学生たちとの国際交流を兼ねた楽しめるイベントを今後も企画していきたい」と話していた。

留学生と高校生たちがコミュニケーションを楽しみながら、一緒にマガレイの煮付け調理を体験した
留学生と高校生たちがコミュニケーションを楽しみながら、一緒にマガレイの煮付け調理を体験した


2024年(令和6年) 9月25日(水)付紙面より

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「セレノグラフィカ」鶴岡公演 不思議で愉快 躍動感あふれ 荘銀タクト 健常者と障害者一体のステージ

 市民参加の創作ダンス「セレノグラフィカ×荘銀タクト鶴岡」の公演が23日、荘銀タクト鶴岡で行われた。小学生から大人の鶴岡市民22人が参加し「体と心に届くダンス」を披露した。

 セレノグラフィカは1997年に結成したダンスカンパニー。不思議で愉快な作風の身体体操を持ち味とする。国内のほか、ヨーロッパ各国や韓国、オーストラリアで作品を発表、小中学校といった教育機関と連携した活動も行っている。

 今回の公演は荘銀タクト鶴岡とタイアップ。「このカラダをそよぐ風」をテーマにセレノグラフィカの隅地茉歩さんと阿比留修一さんが中心となって振り付けを考案した。

 リハーサルを経て本番を迎えたこの日はともに鶴岡市在住のダンサーで、ストリートダンスの菊地将晃さん(北海道出身)とバレエスクールを主宰する秦玉美さん(東京都出身)が地域アシスタントとして出演。子どもたちや知的障害者たちと一緒に躍動感あふれるステージを繰り広げた。足が不自由な障害者は車いすを巧みに使った動きを表現。健常者と障害者が一体となったステージに会場に集まった市民から温かい拍手が送られた。

明るく楽しい創作ダンスを披露
明るく楽しい創作ダンスを披露



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