2024年(令和6年) 1月12日(金)付紙面より
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鶴岡市は10日、日本海沿岸東北自動車道の延伸を見据え鼠ケ関インターチェンジ(IC、仮称)隣接地に移転整備する「道の駅あつみ」について、施設の設計、建設、維持管理・運営を担うDBO(デザイン・ビルド・オペレート)方式の運営事業者に庄交コーポレーション(鶴岡市)を代表企業とする6社によるグループ「夕陽コミュニティ」が決まったと発表した。早田地区の国道7号沿いにある「道の駅あつみ・しゃりん」を約4キロ南の鼠ケ関ICそばに移転整備するもので、2027年4月の開業を目指す。
DBO方式は民間のノウハウを活用する事業手法。総合評価一般競争入札と市による選定委員会を経て決定した運営事業者は、庄交コーポレーションのほか羽田設計事務所(山形市)、鶴岡建設(鶴岡市)、佐藤工務(同)、マルゴ(同)、ブレンスタッフ(同)で構成する。施設整備費と開業から15年間の維持管理費、運営費を合わせた落札額(消費税抜き)は24億9600万円。
夕陽コミュニティは事業提案の中で、「日本海の自然と食の遊びのテーマパーク“あつみ”」をテーマに掲げ、▽大型屋外遊具を備え親子3世代家族連れで楽しめる▽自然体験、庄内観光の南玄関口▽日本海の台所・海山の6次化商品を地域住民が生み出す―の基本的な考え方を提示した。
新道の駅は敷地面積約2・1ヘクタール。日沿道と国道7号双方の利用者が立ち寄ることができる。市が22年12月に策定した移転整備実施方針によると、年間入り込み客数は「しゃりん」の2倍強となる70万人を見込み、物販や飲食の年間売上高は5億円を目標にしている。
施設は平屋で、地元産木材を使用した屋根付きスペースを含めた延べ床面積は2190平方メートル(うち屋内面積1741平方メートル)。国の施設として24時間トイレ、道路・観光情報コーナー、防災施設など、市の施設として農林水産物・物販施設、フードコート、子ども休憩スペースなどを備える予定。屋外には滑り台やボルダリングなどが楽しめる一体型の大型遊具を備えた広場も整備する。
庄交コーポレーションは、遊佐町が日沿道の遊佐鳥海ICそばに計画する「道の駅鳥海」の管理運営を担う「ジオ鳥海パートナーズグループ」の代表企業にもなっている。
2024年(令和6年) 1月12日(金)付紙面より
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大手出版社「宝島社」(東京都千代田区)が発行する「田舎暮らしの本」2月号(今月4日発売)の「第12回住みたい田舎ベストランキング」で、「人口10万人以上20万人未満の市」で鶴岡市が総合10位、「人口5万人以上10万人未満の市」で酒田市が同14位となるなど上位に選ばれた。
同社が移住、定住に積極的な全国の市町村を対象にアンケート調査を行い、回答から同社独自の評価を数値化してランク付けしたもの。全国計587市町村が回答した。
今回は人口別に「村」、町では「1万人未満」「1万人以上」、市では「3万人未満」「3万人以上5万人未満」「5万人以上10万人未満」「10万人以上20万人未満」「20万人以上」の計8グループに分け、「総合」「若者・単身者」「子育て世代」「シニア世代」の4部門でランキングを決めた。
庄内関係では、「人口10万人以上20万人未満の市」で鶴岡市が総合10位。部門ランキングでは「若者・単身者」4位、「子育て世代」で7位となった。「人口5万人以上10万人未満の市」では、酒田市が総合14位。「若者・単身者」「シニア世代」でそれぞれ9位。
一方、「人口1万人以上の町」では、総合で遊佐町が12位、庄内町が24位。「若者・単身者」で遊佐町が18位、「シニア世代」では庄内町が20位。
得点別に選出した東北エリアでの順位は、総合9位に酒田市、10位に鶴岡市。「若者・単身者」では6位に鶴岡市、7位に酒田市。「子育て世代」では鶴岡市が5位、「シニア世代」では酒田市が3位にランクインした。同社では「移住者受け入れにしっかり取り組んでいる自治体に人が集まっているようだ」などコメントしている。
2024年(令和6年) 1月12日(金)付紙面より
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旬を迎えた庄内を代表する味覚・マダラを存分に味わうイベント「酒田日本海寒鱈(かんだら)まつり」が28日(日)、酒田市中心市街地で開かれる。マダラをみそ仕立ての汁物にした「寒鱈汁」を熱々のまま提供するほか、広く活躍する料理人が腕を振るう「寒鱈フェスタ」、昨年10月の「ご当地ラーメン総選挙」で日本一に輝いた「酒田のラーメン」の出店もある。
ここ庄内地域では1、2月の「寒」の時期、沖合で採捕されるマダラを特に珍重し、親しみを込めて「寒鱈」と呼ぶ。日本海の荒波にもまれ、良い具合に脂が乗っているのが大きな特長。身や白子、アブラワタ(肝臓)など丸ごと入れて煮込む「寒鱈のどんがら汁(寒鱈汁)」は冬を代表する味覚として人気が高く、この美味は冬の観光に欠かすことができない。
「寒鱈まつり」は市や市内の商工・観光団体などによる実行委員会が旬に合わせ冬の観光誘客につなげようと実施。コロナ禍の影響で2021、22年は中止となり昨年1月、3年ぶりに「復活」した。
37回目となる今年は、午前10時―午後4時に中町モール、中通り商店街、酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」、さかた海鮮市場、漁師飯番屋で実施。メインの寒鱈汁は各会場共通で1杯800円で販売する。「寒鱈フェスタ」は中通り商店街を会場に午前10時スタート。「食の都庄内」親善大使を務める古庄浩さん、奥田政行さん、土岐正富さんがオリジナル寒鱈料理を提供する。寒鱈汁、寒鱈フェスタはいずれもチケット制。抽選券が付いた前売券は中通り商店街、中町中和会商店街、大通り商店街各事務所、ミライニ、酒田商工会議所、さかた海鮮市場、漁師飯番屋などで扱っている。抽選券がない当日券は会場本部で。
「酒田のラーメン」の販売は中町モールで(1杯1000円)。午前10時半からは恒例の消防出初め式もある。問い合わせなどは実行委事務局の酒田商工会議所=電0234(22)9311=へ。
2024年(令和6年) 1月12日(金)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡第四中学校(加藤真琴校長、生徒325人)の生徒が10日、全校で集めた米やレトルトカレーなどの食品約150点を学区内にある「NPO法人ぼらんたす」に贈った。「ぼらんたす」では今月23日に予定する「子ども食堂」と「フードパントリー」に有効活用する。
この日、校内で行われた贈呈式では生徒会の鎌田南美会長(3年)や各委員の生徒代表合わせて6人が出席。種類ごとに分けて段ボールに入れた食品を「ぼらんたす」の栗原穂子さんと岩浪はるかさんに手渡した。
食品は新米4袋、缶詰46個、レトルト21個のほか、そばやうどんといった乾麺など。昨年12月、ボランティア活動の一つとして「フードドライブに参加しよう」と生徒会が提案し全校生徒に呼び掛けた。
鎌田会長は「最初にしては集まった方だと思う。協力してくれた生徒や各家庭の方に感謝したい。困っている人たちに少しでも役立つことができたらうれしい」、給食委員の大井釉奈(ゆうな)さん(3年)は「これからも新3年生に引き継いで、助け合いの輪を広げていきたい」と笑顔を見せた。
栗原さんは「四中の生徒会から『フードドライブに協力したい』と最初に話を受けた時は少しびっくりした。とても行動力のある生徒ばかり。皆さんの気持ちを大切にして子ども食堂の運営や食品を渡すフードパントリーに役立てたい」とお礼の言葉を述べた。