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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 1月17日(水)付紙面より

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一年の無病息災願い込め 荘内神社 神火でたき上げ「どんど焼き」

 鶴岡市馬場町の荘内神社(石原純一宮司)で15日、縁起物をたき上げる恒例の「どんど焼き祭」が行われた。だるまやお札、松飾りなどを市民などが持ち寄り、今年一年の無病息災や家内安全を祈った。

 同神社では小正月を締めくくる恒例行事として正月の松飾りや、古くなったお札、お守りなどに感謝し、たき上げている。どんど焼きの火に当たると1年間風邪をひかないとされ、スルメや昆布などを竹ざおの先に挟んで燃え上がる火にあぶって食べ、無病息災を祈るのが習わし。

 同日、参道に約3メートル四方の焼き場が設けられ、年末から同神社に持ち込まれた松飾りやだるまなどが積み上げられた。この日は日中からふぶくあいにくの天候となったが、定刻の午後5時に神事が始まり神火をともした松明(たいまつ)で火入れを行った。同神社に1年間奉納された絵馬なども次々と火の中へ入れられ、静かに手を合わせる参拝者の姿も見られた。

 秋田県にかほ市から家族4人で訪れた60代男性は「東北各地のどんど焼き行事を巡っており、荘内神社に来たのは初めて。家族の無病息災と商売繁盛を祈ってスルメを焼いた」と話していた。

だるまやお札が浄化の炎で清められ、家族連れが竹ざおの先に挟んだスルメをあぶった
だるまやお札が浄化の炎で清められ、家族連れが竹ざおの先に挟んだスルメをあぶった


2024年(令和6年) 1月17日(水)付紙面より

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課題満載の国会召集が迫った

 国会は「政治と金」の問題で大揺れの中、26日に通常国会が召集される予定だ。2024年度当初予算案を審議するが、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を踏まえて発足した同党「政治刷新本部」がどのような改革策を示すのかが注目される。もちろん、能登半島地震の復旧・復興対策は最優先課題。国会が目指すべきは、国民のための政治だ。

 新年度の一般会計当初予算案は約112兆700億円。しかし4分の1の約27兆円は国債の返済や利払いに充てられる。新予算を賄うため約35兆円の新規国債を発行する財政運営方法は、今までと変わりない。借金なしで国の財政運営が成り立たないようでは、もはや健全財政と言えない。

     ◇      ◇

 岸田文雄首相は予算編成について「時代の変化に応じ、先送りできない変化の流れをつかみ取るための予算」と述べた。少子化を国が直面する最大の危機とし、児童手当の拡充や高等教育の負担軽減を進める。社会保障費が全体の3分の1の約37・7兆円を占めるが、高齢化で将来のさらなる増加は避けられない。国際情勢を反映した防衛費の約7・9兆円も大きな支出だ。

 「金絡み」の中での召集である。政治資金パーティーで得た巨額の資金を、派閥ぐるみで政治資金収支報告書に記載せずに裏金にした。現職議員が逮捕されたが、派閥幹部の立件は難しい見通しという。政治刷新本部が根絶策を練るが、派閥解体か存続かで意見が割れ、さらにこの機を今年9月の総裁選をにらんだ新たな組織固めにしようとの思惑も指摘されている。「転んでもただでは起きぬ」に似るのは、自民党の体質か。国民が納得できる透明性のある改革ができるか否かは定かでない。

 能登半島地震の被害は甚大だ。政府は激甚災害に指定、復旧・復興に対応する費用を大幅に増やした。複雑な形での地震は救援活動を困難にし、被災者の仮設住宅、災害復興住宅など、生活再建の長期化が予想され、中学校の集団避難も実施される。最善の復旧・復興策に国会の総力を出さねばならない。

     ◇      ◇

 首相は「政治への信頼回復、経済対策などの課題に一意専心で取り組む」と語り、総裁選については多くを語っていない。内閣支持率の低迷で内心穏やかでいられないだろうが、党内の水面下での動きに気を奪われることなく、自らの言葉を現実のものにすることで、信頼できる政治を取り戻してもらいたい。

 高齢化社会の進展で社会保障費は一段と膨らみ、借金政策に頼るほど国家財政の危機の度合いが高まる。新年度も税収増を見込んでいるが、今年度のように税収増を還元するという、安易な支出は避けることで、将来世代に借金を残さないような財政運営を目指す。24年度を、そのような財政健全化を模索する元年としたい。

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2024年(令和6年) 1月17日(水)付紙面より

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声そろえ「最上川の子守歌」 庄内弁の童謡楽しむ 酒田うたごえ喫茶初例会

 1960年代に全国的に流行した歌声喫茶を通し市民相互に交流を深める「酒田うたごえ喫茶」(高橋治代表世話人)の今年初の例会が14日、酒田市の酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」で開かれた。集まった市民らが、童謡を数多く作っている峯(みね)陽(よう)さん(91)が作曲を担当した「鳥海山の歌」「最上川の子守歌」などで声をそろえた。

 「酒田うたごえ喫茶」は約8年前から市内で月1回活動。今年最初の例会となったこの日は市民ら約30人が集まった。

 「オバケなんてないさ」「誕生日のうた」といった童謡作品がある峯さんは30年ほど前、講演のため同市を訪れた際、市内の保育園に勤務していた齊藤惠さん(75)=同市上餅山=が案内した。峯さんが「庄内弁はきれいで歌になる」などと話したことをきっかけに、齊藤さんが「鳥海山の歌」「最上川の子守歌」を作詞し、峯さんがそれに曲を付けた。

 「最上川の子守歌」は1番こそ標準語でつづられているものの、これに続く2番は「おらいのめんご 笑ってねぶれ じょんぶでおがれ」、3番は「どごねの子だも ゆっくりねぶれ でっけぐおがれ」と庄内弁を駆使しているのが特徴。また、「鳥海山の歌」では曲間に「いがった いがった だいじして しっかり育てんなだぞ」との語りが挿入されている。

 齊藤さんは現在、毎年春に市内で開催される「あったかコンサート」と称した音楽イベントを主宰。この日は自らリードを務め、峯さんが作詞・作曲した「鳥海山慕情の歌」を含め3曲で集まった市民らが声をそろえた。このほか、ギターリストの市原正弘さん(同市末広町)の伴奏で「北国の春」「サライ」「あの素晴らしい愛をもう一度」などを声高らかに歌い上げた。

 高橋代表世話人(同市亀ケ崎二丁目)は「年始から地震などさまざまな災害が発生している。せめて歌うことで心和やかに過ごすことができたら」と話した。次回例会は2月11日(日)午後1時から、ミライニで。問い合わせは高橋代表世話人=電070(6629)0038=へ。

齊藤さん(右)のリードで「最上川の子守歌」など歌う市民ら
齊藤さん(右)のリードで「最上川の子守歌」など歌う市民ら


2024年(令和6年) 1月17日(水)付紙面より

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自分に合った仕事は 適性をチェックし考察 高校2年生就職ガイダンス 鶴岡地区雇対協鶴岡商議所主催

 鶴岡地区雇用対策協議会と鶴岡商工会議所主催の「高校2年生就職ガイダンス~卒業後の生活と働き続ける仕事を考える~」が15日、鶴岡市のマリカ市民ホールで行われた。就職活動を間近に控えた同市内の高校2年生が職業チェックテストを通し、高校卒業後の生活や自分が向いている仕事などについて考えた。

 就職を進路に選ぶ予定の高校2年生を対象に、「働くこと」の意義を見つめ直し適切な職業観の醸成を図ろうと、毎年この時期に開催している。今回は15、16、22日の3日間で庄内農業、鶴岡東、鶴岡工業定時制、羽黒、鶴岡中央、加茂水産の6校から200人余りが参加する。

 初日の15日は庄内農業と鶴岡東の2年生合わせて70人余りが出席。採用コンサルティングや就職支援に取り組む株式会社HRP(東京都千代田区)HR事業部マネジャーの新井宏志さんが講師を担当した。

 初めに新井さんは就職して一人暮らしをした際、1カ月で必要な生活費について「鶴岡市に住むとして家賃は平均4万8000円。光熱費や食費、スマホなど通信費に加え、国民健康保険や住民税を合わせると約18万円が必要」と解説した。

 続いて職業適性チェックテストが行われ、生徒たちが自身の興味や向いている仕事を洗い出した。質問項目は「壊れているものを見ると直したくなる」「機能よりデザイン重視」「礼儀・作法が大事」など60項目。これらをチェックして「現実的」「研究的」「芸術的」「社会的」など6タイプに自分の適性を分類した。

 こうした適性チェックを踏まえ、新井さんは「好きなことや得意なことから自分の良さや強みを生かせる仕事を考えてみよう。その上で社会に出た時の自分の幸せと活躍を意識し、働き続けるために大切なことは何か、残された1年ほどの高校生活でやるべきことは何かを考えてほしい」と呼び掛けた。

 鶴岡東高校2年の佐藤音羽さん(17)は「チェックをしてみたら、情報処理や正確なデータ算出に適性があると診断された。自分ではあまり考えたことのない分野だったので、今後の進路の一つに考えてみたい」と話していた。

 このほか鶴岡市や三川町などの企業が紹介され、地元就職のため地域の企業が取り組む業務などについて学んだ。

就職活動を間近に控えた高校2年生が適性のある仕事や働くことの意義などを考えた
就職活動を間近に控えた高校2年生が適性のある仕事や働くことの意義などを考えた


2024年(令和6年) 1月17日(水)付紙面より

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往年のツートップで体制強化 鶴岡東高サッカー部 元Jリーガー根本氏コーチ就任 同期監督とタッグ

 J2モンテディオ山形の選手として活躍した根本亮助さん(43)=鶴岡市出身=が2月1日付で鶴岡東高校サッカー部のコーチに就任する。就任を前に16日、同校で記者会見が行われ、根本さんは「自分の経験を生かし、鶴岡東のために恩返ししたい」と抱負を語った。

 会見には根本さんと齋藤哲校長、サッカー部の三浦裕生監督(43)が出席。齋藤校長が「根本さんはモンテディオ山形で選手として活躍し指導者としても力を発揮した。今回、『母校のために頑張りたい』という決意を受けて大変うれしく思う」とあいさつした。

 根本さんと三浦監督は鶴商学園高(現鶴岡東)サッカー部時代の同級生。当時はツートップとしてチームをけん引した。三浦監督は「身体能力が高く全身がゴムのよう。根本に任せれば何とかしてくれる選手だった。指導者という立場で一緒に仕事をすることができ楽しみ。『25年ぶりに新しい物語をつくっていこう』とお互い話し合った」と笑顔を見せた。

 根本さんは「当たり前のことを当たり前にできる選手を育て全国の舞台を目指したい。合わせて感謝や思いやりの心、協調性といった人間育成も指導者として大切にしている」と語った。

 根本さんは1999年から10年間、モンテの選手として活躍。通算224試合に出場し41得点を挙げた。現役引退後はモンテディオ山形ジュニアユース庄内監督や村山監督などを務めた。日本サッカー協会公認コーチA級ジェネラルライセンスの資格を持つ。現在のモンテディオ山形ジュニアU12コーチ兼普及コーチは今月31日までの契約。

 鶴岡東高サッカー部員は57人(1年生16人、2年生17人、3年生24人)。長年、全国大会出場から遠ざかっているが、昨年秋の県新人戦で優勝を果たした。2月1日から根本コーチを含め指導は9人体制となる。

齋藤校長(右)、三浦監督と手を合わせる根本さん(中央)
齋藤校長(右)、三浦監督と手を合わせる根本さん(中央)



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