文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


ページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2024年(令和6年) 10月23日(水)付紙面より

ツイート

公益大公立化 準備委が初会合 「26年4月」に向けスケジュール確認 具体的な検討へ 5つの専門部会

 東北公益文科大学(酒田市)の公立化と機能強化に向け、県と庄内地域の2市3町、公益大は21日、県庁で公立大学法人設立準備委員会の初会合を開き、2026年4月の公立化を目指すスケジュールを確認した。来年9月上旬にも総務省と文部科学省に公立大学法人の設立認可を申請し、同12月ごろの認可を見込む。

 準備委は県側の平山雅之副知事、岡本泰輔総務部長、村山朋也庄内総合支庁長、2市3町の首長、大学側の上野隆一理事、神田直弥学長の委員10人で構成。オブザーバーとして菅原司庄内広域行政組合事務局長が加わる。

 準備委は来年9月までに8回開催予定で、公立大学法人の役員や審議機関、定款、学納金、入試制度などを検討。その後は地方自治法に基づく法定協議会に移行する。具体的な項目の検討を行うため「組織運営」「目標評価」「財務会計」「人事・給与」「機能強化」の5つの専門部会を設置し、月1回程度のペースで部会を開く。事務局は県高等教育政策・学事文書課内に設置された公立化準備室が担う。

 一方、機能強化に関連した国際学部の設置申請は来年3月に行い、同8月下旬の設置認可を見込んでいる。

 委員長の平山副知事は「地域課題を解決するような人材、デジタル人材、国内外を開拓するような人材を育成する大学を目指す。関係する各市町、大学担当の方々と密接に連携しながら、本当に良い大学をつくりたい」とあいさつした。

 出席した各首長から「公立化による将来的なビジョンをしっかりと示した形で検討を進めていきたい」などの意見が出されたほか、機能強化について「全国から多くの学生が集う魅力ある大学にしていく」「より強みを生かす独自性、これを学びたいから公益大を選ぶと言われるような、先進性が必要」といった発言があった。現在の学校法人の上野理事は「大学の公立化で次代を担う若者の育成が大きな力で前進する。具体的な機能強化を議論していきたい」と述べた。

公益大の公立化に向けた法人設立準備委の初会合
公益大の公立化に向けた法人設立準備委の初会合


2024年(令和6年) 10月23日(水)付紙面より

ツイート

全国から1000人余ランナー力走 湊酒田つや姫ハーフマラソン 酒田のラーメン提供に笑顔

 第13回「湊酒田つや姫ハーフマラソン大会」が20日、酒田市光ケ丘陸上競技場をスタート・ゴールする2種目で行われ、全国から出場した1000人余のランナーが時折小雨がぱらつく天候の中、中心市街地や酒田北港などを通るコースを力走した。

 同市出身で本県初の五輪選手(マラソン競技)となった茂木善作翁(1893―1974年)を記念した茂木杯ハーフマラソンと酒田砂丘マラソンを統合して2012年から毎年この時期に開催している。今大会には全国各地から昨年より約200人多い1336人(ハーフ736人、10キロ600人)がエントリーしたほか、ゲストランナーとし招かれたタレントの野々村真さんが10キロに出場した。

 スタート地点となった同競技場東側の国道112号で、赤坂宜紀教育長が「楽しく安心して走ることができるよう準備を進めてきた。完走を目指し頑張って」と激励。野々村さんは「私は今年、還暦を迎えた。今大会には70歳以上の人も参加しているのでまだまだ。自分のペースで無理せずゴールを目指して」と述べた。

 10キロの部が午前9時45分、ハーフの部が同10時にスタート。ランナー沿道に詰め掛けた大勢の市民らによる拍手の鼓舞を受け、それぞれのペースで力走していた。

 コース沿道15カ所に給水所を設けてシャインマスカットや飲み物、ゴール後には「酒田のラーメン」を提供。中には「こんなに息切れした状態でラーメンを食べたのは初めて」と笑顔を見せる選手もいた。

ランナーが健脚を競った湊酒田つや姫ハーフマラソン
ランナーが健脚を競った湊酒田つや姫ハーフマラソン


2024年(令和6年) 10月23日(水)付紙面より

ツイート

夕映え 初冠雪の月山

 初冠雪を記録した月山(標高1984メートル)が21日夕、夕日に照らされる美しい光景を見せた。

 山形地方気象台によると月山の初冠雪は平年より1日遅い。同じ日に鳥海山(標高2236メートル)の頂も雪で白くなり「ダブル初冠雪」となった。

 月山が「夕映え」したのは午後4時半ごろ。紅葉と雪化粧した姿がオレンジ色のスポットを浴びたように浮かび上がった。庄内平野ではハクチョウが落ち穂をついばむ姿が見られ、秋の深まりを感じさせた。

 この日は月山4合目から8合目に通じる月山公園線(県道211号線)が冬季閉鎖に入った。来月7日は二十四節気の一つ「立冬」。季節は冬へと向かう。

夕映えした初冠雪の月山=21日午後4時半
夕映えした初冠雪の月山=21日午後4時半


2024年(令和6年) 10月23日(水)付紙面より

ツイート

政治とカネだけが争点ではない

 衆院選は後半戦。各政党、各候補者の政策アピールも一段と熱を帯びてきた。「政治とカネ」の問題に焦点が集まりがちだが、大事なのはそればかりではない。地方にとっては地域振興、人口減少、少子高齢化対策などが最重要課題だ。石破茂首相が「日本創生解散」と名付けたように、「国の基は地方にある」ことを、現実のものにしてもらわねばならない。

 山形3区は立憲民主党の新人・石黒覚、共産党新人・山田守、自民党前職・加藤鮎子の3候補者が争っている。3氏が掲げる政策は多岐に及ぶが、物価対策としての給付金支援、都市部との所得格差解消などのほか、共通する再生可能エネルギー導入推進は、庄内の活性化に欠かせない政策だ。

◇      ◇

 新内閣が発足してすぐの解散総選挙で、どの政党も政治とカネの問題が絡む「政治改革」を争点の中心に置いている。裏金問題は国民の信頼を裏切るものだ。「政治資金規正法」という、政治とカネの収支を透明化する法律を国会で作り、国会議員が守らないところに国民の怒りがある。

 政治活動にカネがかかることは確かであろう。このため全国民が1人年250円を負担して「政党交付金」を設け、毎年4回に分けて議員数に応じて各党に配分している(共産党は辞退)。2024年度の総額は315億円余、単純計算すれば衆参の議員1人当たり約4500万円になる。それでありながら、政治資金パーティーを開き、国民には見えづらいようにして裏金をつくったことに問題がある。全議員ではないとしても、国会全体の資質に関わる。

 今回の選挙で各党は▽政治改革▽経済・財政▽社会保障・子育て▽外交安全保障▽憲法改正―などの公約を掲げている。とりわけ、東京一極集中によって活力が失われている地方は、各党が掲げる公約が実現することで、若者に「田舎に帰ろう」という気持ちを起こさせるようにしてもらいたい。決して選挙時だけの“空手形”で終わる事のないよう、候補者は肝に銘じなければならない。

◇      ◇

 山形3区の3候補者が掲げる政策は多岐だが、目指すところは地方に人が回帰し、産業を支える活性化で生活の質を向上させることに集約されるようだ。さまざまな生活支援策を講じるのは、それまでの間地方の暮らしを下支えするということになる。

 選挙戦で各党は、経済対策として物価高に苦しむ低所得世帯を支援する給付金支給、電気・ガス料金やガソリン代補助期間の延長、所得・法人税の減税、消費税を5%に下げる―などを掲げているが、選挙の度に繰り返されるばらまき色に似る。その財源をどのように確保するかは不透明であり、将来世代に負担増を残すことがあってはならない。政治不信から始まった選挙である。それを拭い去らないと、国民は安心して政治を任せられない。

画像(JPEG)



ページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

 
■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field