2024年(令和6年) 11月8日(金)付紙面より
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三川町の小中対象音楽鑑賞会
日本伝統の“音楽の力”児童生徒魅了
三川町の小中学生に一流の音楽家による演奏を聴いてもらおうという町独自の音楽鑑賞会が5日、なの花ホールで行われた。これには同町出身の箏曲・地歌三絃演奏家、高橋理香さんが招かれ演奏を披露したほか、日本を代表する和楽器とピアノの演奏家らが圧倒的な迫力のパフォーマンスを繰り広げた。
高橋さんは押切小、三川中出身。小学生の時に箏を習い始め、その面白さに魅せられたという。大学卒業後は指導者となり、結婚して新潟県加茂市に移住した後も、31年にわたり稽古のために月2回以上、三川町を訪れており、昨年芸歴50年を迎えた。十数年前から和洋の楽器を融合させたコンサート企画なども行っており、今回共演したしの笛の狩野泰一さん、和太鼓の金子竜太郎さん、ピアノの林正樹さんとは昨年、鶴岡市黒川の王会館でコンサートを開催している。
音楽鑑賞会は午前が町内3小学校の低学年220人、午後が高学年と中学生合わせて405人が参加。午後の部では高橋さんとピアノの林さんによる箏曲の名曲「春の海」で幕開け。高橋さんが箏を弾きながら座敷わらしの民話を語ったほか、狩野さん、金子さん、林さんがジブリ映画「天空の城ラピュタ」の『君をのせて』や、オーストラリアの雄大な自然に感動して狩野さんが作曲した『ウインド&ウエーブ』などを演奏。しの笛や鳴り物で鳥や動物の鳴き声などを表現する音楽の力に、児童生徒も引き込まれていた。
また、高橋さんら出演者は「音楽が大好きでここまで続けてこられた。好きなことを片っ端から試して自分の道を探して」と後輩たちに呼びかけていた。
高橋さんらは前日の夜には一般向けに「和洋融合の響きコンサート」を開催。地歌の名曲『黒髪』や一青窈の『ハナミズキ』など“大人メニュー”で楽しませた。