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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 11月13日(水)付紙面より

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都沢湿地の外来生物 駆除2種有効活用 いただきます!! 地元料理店限定メニューに おいしさに驚きの声

 鶴岡市自然学習交流館ほとりあ(富樫均館長)主催の出張里地里山学講座「外来生物を学び、料理を食べる会」が10日、同市伊勢原町のラーメンダイニング「晴天の風」で行われた。湿地の環境保全のため駆除したウシガエルなどを地元の料理人がソテーやつけ麺として調理。想像以上のおいしさに参加者たちの間から驚きの声が上がった。

 鶴岡市大山地区の上池、下池、隣接する都沢湿地を保全するほとりあは2012年の開設から毎年、外来生物のウシガエル約1000匹、アメリカザリガニ約2万匹を駆除している。有効活用の手段として14年から地元料理店に協力を呼び掛け、外来生物の料理を提供する事業に取り組んでいる。

 「―食べる会」は不定期に開催しており、今回は2年ぶり。鶴岡市と酒田市から家族連れなど14人が参加した。フランス料理の「ビストロ・デ・ポン」(三川町)の佐藤啓志さんがウシガエルの足を使ったソテーと、アメリカザリガニと温野菜などで作った濃厚なビスク(スープ)、「晴天の風」の加賀山欣也さんがアメリカザリガニのだしがたっぷり出た濃厚なつけ汁にマコモダケを練り込んだ麺をつける「濃厚ざりつけ麺」を提供した。

 同市大東町の伊藤いづみさん(61)は「先日、ざり卵を初めて食べておいしさに感動し、気になっていた食べる会に参加した。ウシガエルは手羽先のようでとてもおいしく、カエルを見直した。ザリガニもおいしくて病みつきになりそう」と話していた。

 ビストロ・デ・ポン、晴天の風とも外来生物を使った料理を12月半ばごろまで提供する。ビストロ・デ・ポンのメニューは「ウシガエルのソテー(ブルゴーニュ風)」「ザリガニのビスク」にミニサラダ、パン、コーヒーを付けた「都沢湿地保全ランチ」(税込み1210円)で事前予約が必要。問い合わせは同店=電0235(66)3523=へ。晴天の風は「濃厚ざりつけ麺」(税込み990円)を1日10杯限定で提供する。問い合わせは同店=電0235(23)8508=へ。

駆除された外来生物による料理を堪能
駆除された外来生物による料理を堪能

ビストロ・デ・ポンの「カエルのソテー」と晴天の風の「濃厚ざりつけ麺」
ビストロ・デ・ポンの「カエルのソテー」と晴天の風の「濃厚ざりつけ麺」


2024年(令和6年) 11月13日(水)付紙面より

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名勝の紅葉見頃迎える 土曜限定ライトアップ 酒田・鶴舞園 青空に雪つり映え 鶴岡・釈迦堂

 酒田市の本間美術館(田中章夫館長)で、国指定名勝「本間家別邸庭園『鶴舞園』」の紅葉が見頃を迎えた。土曜限定で夜間ライトアップも行われ、色づき始めた樹木が幻想的に浮かび上がり、日中とは異なった趣が行楽客の目を楽しませている。

 鶴舞園は、本間家第4代当主・光道翁が1813年、庄内藩主・酒井忠器(ただかた)公の領内巡検に際し、休憩所として造営。名称は池の中島に鶴が舞い降りたことにちなみ、忠器公が付けたという。面積は7350平方メートル。赤玉石、青石など北前船で運ばれてきた銘石、御影石で作られた大小の灯籠などが変化に富んだ地形に配されている。旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」では二つ星を得た。

 文化庁「本間美術館を中核とした酒田湊町文化観光拠点計画」の認定をきっかけに一昨年から、この時期にライトアップを実施。11月以降の閉館時間は午後4時半だが、毎週土曜日のみ2時間延長して対応している。

 9日は日没近い午後4時半ごろにLEDライトが点灯、さらに灯籠内にろうそくがともされると、色づき出したモミジやカエデ、常緑の松、石灯籠が淡く浮かび上がった。友人と旅行で訪問したという50代女性は「昨年は日中に見たが、夜は全然違う雰囲気でとてもぜいたく。空気の冷たさも心地良く、より洗練された景色が広がる」と感嘆していた。同館によると、紅葉の見頃は今月中旬まで。ライトアップは16日(土)午後4時半ごろから。


 小春日和となった11日、鶴岡市の風間家旧別邸「無量光苑 釈迦堂」(国登録有形文化財)では、ケヤキなどの紅葉が見頃を迎えた。一方で「雪つり」を施されたアカマツの緑と澄み渡った秋の青空のコントラストがよく映え、施設を訪れた人たちの目を引いた。

 雪つりは樹木へ寄り添うように柱を立て、先端から各枝へ放射状に縄を張る技法。樹木の雪害を防ぐため縄で枝を保持する。釈迦堂では10月末から今月初めにかけ、菅原造園(鶴岡市)がアカマツなど6本の樹木7カ所に雪つりを施した。

 11日は青空が広がり日中の気温は19度ほどまで上昇。釈迦堂の庭園を訪れた秋田県湯沢市の60、70代の夫婦は「湯沢は大雪が降るので、雪つりはなかなか見られない。青空の下でとても素晴らしい景色」と笑顔を見せていた。

 丙申堂・釈迦堂を管理する公益財団法人「克念社」によるとカエデやモミジが色づく今月中旬が最も見頃となるという。釈迦堂、丙申堂とも12月1日から冬季休館に入るため、紅葉を観賞できるのは今月末まで。問い合わせは丙申堂=電0235(22)0015=へ。

清遠閣から望む夜間ライトアップされた鶴舞園=9日午後6時ごろ
清遠閣から望む夜間ライトアップされた鶴舞園=9日午後6時ごろ

アカマツなどに施された「雪つり」。枝を守るだけでなく、見た目も美しい=11日
アカマツなどに施された「雪つり」。枝を守るだけでなく、見た目も美しい=11日


2024年(令和6年) 11月13日(水)付紙面より

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アルゴディア研究会全国表彰 六十里越街道の保全たたえる

 庄内と内陸を結ぶ山間部の古道「六十里越街道」の整備を続けている「アルゴディア研究会」(小関祐二会長、会員28人)が、環境省の2024年度自然歩道関係功労者表彰を受賞した。

 この表彰は環境省が山道や遊歩道の適切な維持管理に努めている全国の個人・団体を奨励している。このほど鶴岡市の朝日中央コミュニティセンターで開かれた「六十里越街道魅力発信フォーラム」の中で、環境省・磐梯朝日国立公園羽黒自然保護官事務所の渡邊元嗣自然保護官が小関会長に表彰状を手渡した。小関会長は「メンバー一人一人が地道に活動してきたことが評価され、とてもうれしい。会員の高齢化が進み、どのように若い人たちへ継承するか課題はあるが、地域の大切な宝といえる六十里越街道をこれからも保全していきたい」と語った。

 アルゴディア研究会は1200年以上にわたって湯殿山に通じる信仰の道、また庄内と内陸を結ぶ重要な流通の道として多くの人々が行き来した「六十里越街道」(東西約40キロ)を保ち、後世に引き継ごうと旧朝日村の有志が集まって結成した。今年で23年目。毎年、街道の草刈りや各所に案内標識板を取り付けている。一般を対象にしたトレッキングでは街道を通りながら即身仏を拝観したり、一番の紅葉名所として知られる「花ノ木坂」などの魅力が多く人気が高まっている。研究会によると、特に最近はインバウンドで訪れた外国人観光客の注目を集め年間約800人の参加があるという。研究会では六十里越街道の価値を再認識し、今後も全国に魅力を発信する。

環境省から表彰を受けたアルゴディア研究会のメンバー
環境省から表彰を受けたアルゴディア研究会のメンバー


2024年(令和6年) 11月13日(水)付紙面より

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一日も早く 日常取り戻して!! 記録的大雨被災者支援 願い込め酒田チャリティーコンサート

 今年7月に庄内地域を襲った記録的大雨の被災者支援に向けたイベント「心ひとつ酒田チャリティーコンサートin希望ホール」が10日、酒田市の希望ホールで開かれ、地元ゆかりの音楽家、芸術文化団体が一堂に会して華やかなステージを披露、今なお不自由な生活を強いられている被災者に大勢の市民らが心を寄せた。

 支援の輪をさらに広げようと、市内で歌謡教室を主宰する佐藤良子さん(61)=同市=を中心に実行委員会(10人)を組織し企画した。大雨による惨状を目の当たりにした佐藤さんは今年9月、チャリティーカラオケ大会を市内で開催。趣旨に賛同した庄内地域一円の愛好者約120人が自慢ののどを披露し、集まった浄財は義援金として酒田、遊佐、庄内3市町に贈っている。

 今回のコンサートは4部構成。ポップス・演歌、声楽、楽器演奏など音楽に加え、一輪車愛好団体・酒田ユニサイクル・ケセラ、黒森歌舞伎一座「妻堂連中」、劇団One Liveなども出演。第3部では酒田市や秋田県出身の有名アーティスト5人が当日だけのスペシャルバンド「SAGADA DE JAZZQUINTET(サガダ・デ・ジャズクインテット)」を結成、「一日も早く穏やかな日常を取り戻して」との願いを込めてジャズのナンバーを館内に響かせた。

 ホワイエでは酒田吹奏楽団や酒田南高軽音楽部などの演奏とともに、飲食やグッズの販売も。チケット売上金などは今後、義援金として市に寄付する。

被災者支援を目的にしたチャリティーコンサート
被災者支援を目的にしたチャリティーコンサート


2024年(令和6年) 11月13日(水)付紙面より

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日本語スピーチコンテストin庄内 体験や夢 流ちょうに

 庄内地域在住の外国出身者による「日本語スピーチコンテストin庄内」が10日、酒田市公益研修センターで開かれ、朗読、スピーチ両部門に7カ国出身の男女計10人がエントリー。スピーチの部では日本での生活で日頃から感じていること、現在の暮らしに慣れるまでの体験談、将来の夢などを流ちょうな日本語で発表した。

 コンテストは、国際交流と国際理解につなげようと、庄内5市町の国際交流関係機関などが実行委員会(実行委員長、齋藤園子・日本語学習支援ボランティアべにばな会会長)を組織し、2011年から各市町持ち回りで実施している。13回目となった今年は、両部門に滞在3カ月―20年の10人が参加した。

 この日は約50人が聴講に訪れた。男女6人がエントリーしたスピーチの部では、日本語や日本の習慣に慣れるまでの苦労などを8分以内にまとめて発表。「日本で農業を学び母国で広めたい」「日本のアニメが私の人生を変えた」「『Hi』とあいさつしたら勇気を持って『Hi』と返してほしい」「贈り物に対する、『お返し』の文化が好き」などと巧みな日本語で発表した。

 内容や表現力などを基に5市町で国際交流に携わっている5人が審査。その結果、スピーチの部は「間違いを恐れない」と題し発表したシンガポール出身で酒田市ALTのン・シン・フェイ・クラウディさん(滞在1年)、朗読の部ではジェスチャーを交えながら民話「おむすびころりん」を読み上げた米国出身で鶴岡市ALTのクー・ドミニク・チュン・ハンさん(同3カ月)がそれぞれ最高賞を受けた。スピーチの部の出場者の発表は後日、荘内日報に掲載する。

外国出身者が日頃感じていることなどを発表
外国出身者が日頃感じていることなどを発表



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