2024年(令和6年) 11月13日(水)付紙面より
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庄内と内陸を結ぶ山間部の古道「六十里越街道」の整備を続けている「アルゴディア研究会」(小関祐二会長、会員28人)が、環境省の2024年度自然歩道関係功労者表彰を受賞した。
この表彰は環境省が山道や遊歩道の適切な維持管理に努めている全国の個人・団体を奨励している。このほど鶴岡市の朝日中央コミュニティセンターで開かれた「六十里越街道魅力発信フォーラム」の中で、環境省・磐梯朝日国立公園羽黒自然保護官事務所の渡邊元嗣自然保護官が小関会長に表彰状を手渡した。小関会長は「メンバー一人一人が地道に活動してきたことが評価され、とてもうれしい。会員の高齢化が進み、どのように若い人たちへ継承するか課題はあるが、地域の大切な宝といえる六十里越街道をこれからも保全していきたい」と語った。
アルゴディア研究会は1200年以上にわたって湯殿山に通じる信仰の道、また庄内と内陸を結ぶ重要な流通の道として多くの人々が行き来した「六十里越街道」(東西約40キロ)を保ち、後世に引き継ごうと旧朝日村の有志が集まって結成した。今年で23年目。毎年、街道の草刈りや各所に案内標識板を取り付けている。一般を対象にしたトレッキングでは街道を通りながら即身仏を拝観したり、一番の紅葉名所として知られる「花ノ木坂」などの魅力が多く人気が高まっている。研究会によると、特に最近はインバウンドで訪れた外国人観光客の注目を集め年間約800人の参加があるという。研究会では六十里越街道の価値を再認識し、今後も全国に魅力を発信する。