2024年(令和6年) 11月26日(火)付紙面より
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図書館振興財団(東京都文京区、小澤嘉謹理事長)主催の「図書館を使った調べる学習コンクール(調べコン)」の地域コンクール「第1回酒田・飽海図書館を使った自由研究コンクール」の表彰式が23日、酒田市総合文化センターで行われ、最高賞「教育長賞」を受けた植木諒馬君(9)=松原小3年=をはじめ入賞児童に赤坂宜紀市教育長が賞状と記念品を手渡した。
「調べコン」は、身近な疑問や不思議に思っていること、興味があることなどテーマを自由に設定し、図書館を活用するほか、見る、聞くといった体験や実地調査を取り入れながら、どのように調べ、その結果として何が分かったかをまとめたものを作品として応募するコンクール。1997年にスタートし今年で28回目。
昨年の第27回コンクールでは全国の40都道府県161自治体が地域コンクールを実施(応募総数1万8605作品)。県内ではこれまで地域コンクールが行われておらず今回、酒田市立図書館(小林一浩館長)が図書館利用の促進を図るとともに、個人の自立を支援する教育の実践、地域活性化などを目的に酒田、遊佐両市町の児童を対象に初めて開催した。
夏休みを利用した自由研究など両市町計12校から22作品の応募があり、赤坂教育長を審査員長に、土門敦遊佐町教育長ら計9人で審査。教育長賞、それに次ぐミライニ賞1点、佳作5点の入賞作品を選んだ。
最高賞を受けた植木君の作品「新幹線の速さのひみつ―新幹線はどのように進化したのか」は、ゲームで鉄道に興味を持ち、その中でもスピードが速い新幹線が好きになったことから取り組んだもの。図書館では関連図書とともに、本紙・荘内日報に連載していた「汽笛一声―庄内の羽越本線百年」なども参考、さらに鉄道博物館を訪問するなどし、新幹線が速くなった理由として「車両を軽くしたり、カーブを通過するときに車体を傾ける仕組みを開発していることが分かった。スピードアップすると騒音が問題となり、それを抑えるための工夫が必要だということが分かった」とまとめた。
表彰式で、入賞者に賞状などを手渡した赤坂教育長は「どの作品も興味深くわくわくしながら読んだ。来年どんな研究をするか楽しみ」と講評。植木君の作品など2点は全国コンクールに出品された。市立図書館は来年以降も地域コンクールを継続する方針。植木君以外の入賞者は次の通り。
▽ミライニ賞=小沢咲里(琢成小3年)▽佳作=佐藤湊(若浜小3年)鈴木麻結(南平田小3年)阿部愛美(浜田小5年)猪飼朔(遊佐小5年)遠田幸太郎(同6年)