2024年(令和6年) 12月1日(日)付紙面より
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自衛隊の炊き出し訓練や防災グッズ展示などを通し、地域住民から防災への知識を深めてもらう「まちなか防災フェスタ」が30日、鶴岡市の鶴岡銀座商店街で開かれた。家族連れなどが足を運び、鶴岡市ではめったに見られない野外炊事車や、水だけで調理できる食料品など各種防災グッズを見学した。
地域住民が防災への知識を深め、日頃から実践的な防災活動に取り組むための意識醸成を図ろうと、本町一丁目第三町内会(佐藤充夫会長)主催、鶴岡銀座商店街振興組合や鶴岡みゆき通り商店街などの協力で初めて開催した。
イベントは午前10時にスタート。メインの自衛隊炊き出し訓練には、東根市の神町駐屯地から訪れた第20普通科連隊重迫撃砲中隊の隊員9人と、自衛隊山形地方協力本部鶴岡出張所の谷宏所長が参加した。隊員たちは早朝から野菜の下ごしらえをし、会場で野外炊事車にカレールーや肉と一緒に煮込んで約200人分のカレーライスを作った。
車上では、テニスラケットほどもある木べらやお玉を使って隊員たちがカレーをかき混ぜ、付け合わせのソーセージのゆで作業と米の炊飯も同時に行われた。訓練を見守る市民へ谷所長が「この部隊は鶴岡市、三川町、庄内町の担当で災害時に駆け付けて救助や炊き出しを実際に行う。一昨年の年末に発生した鶴岡市西目の土砂崩れや今年7月の豪雨災害でも活躍した」と説明した。
このほか鶴岡市消防本部の消防車をはじめ、東北電力ネットワーク鶴岡電力センターの高所作業車など災害時に活躍する各種車両、県や市、地元企業などがAED(自動体外式除細動器)や非常パック、防災食など各種防災グッズを展示。親子連れなどが見学し、防災への意識を高めていた。